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「くまなぼく」とのコラボイベントについて コインを支払い交換するアイテム ケロチンナイフ 250枚 ATK34 短剣 ASケロチンアタック発動 ケロチンソード 350枚 ATK85 片手剣 ASケロチンアタック発動 ケロチのたて 250枚 DEF3 盾 ケロチンアタックの威力上昇 銅のおの 300枚 ATK58 片手斧 ASコールドスピア発動 毛糸の手袋 100枚 布の手袋 300枚 革の手袋 600枚 ATK56 ナックル
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ここを編集 魔王の攻略推奨レベル:Lv.??以上(ユニット??体/アイテム?個) 平均攻略時間:2h19m~3h30m(大幅に変動) 戦闘数 30回前後 全てに先制可能な素早さ:半減前でおよそDEX3400程度 ※マップ特性として、全ユニットのドーピング後のステータス値に以下の補正が入る。 全ユニット:強制的にDEX半減 ※出撃ユニットの属性・種族・総出撃数に対する割合に関わらず、強制的に進軍速度の低下が発生する。 この進軍速度低下は羅針盤で軽減する事ができない。 南西・南東・北東の砦に続く4つ目の砦MAPだがこれらと違い、全ての出撃ユニットのDEXが半減し、強制的な進軍速度低下が発生する。 ドーピングが無効な点はこれまでと同様な為、ユニットの地力が重要なのは他の砦MAPと変わらない。 道中 戦闘回数約30回、一回の戦闘で最大50体ほど出現。 ボス戦用に調節すれば特に困らない。 最速はボス戦と同じく高機動型ラクダ兵。 ボス戦 5Bボス構成 カウント・ビャッコ x1 バロン・ゲンブ x1 マークィス(セイント/ファイター/アーチャー/スピアーマン/ウィザード) 各x4 デューク(セイント/ファイター/アーチャー/スピアーマン/ウィザード) 各x4 ドラゴンライダー(無印/マスター/アデプト)各x3 ラクダ兵(重武装/機動型/高機動型/強行偵察型/強襲型/近衛) 各x3 (敵最速1番手 高機動型ラクダ兵DEX?未満) ゾウ兵(重武装/機動型/高機動型/強行偵察型/強襲型/近衛) 各x3 衛兵(無印/武装/重武装) 各x3
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三国無双4ユニーク武器 呉 とりあえず今所持しているユニーク武器メモ 難易度は「難しい」で。 輸送隊ではなく、貴重品の箱がぽつんと出現します。 周瑜 古錠刀真打 武器攻撃力 34重量 標準チャ17/弓術16/防御15/攻撃16/無双18 条件 呉群の戦い(孫策軍)厳白虎と王朗を撃破する 開始してすぐに倒しに行けばOKほんとうにぬるいよ。 陸遜 閃飛燕 武器攻撃力 34重量 標準無増15/運18/移動20/攻撃15/無双19 条件 白帝城の戦い(呉軍)援軍が来る前に馬超と姜維を撃破する 白帝城に入ると、1分30秒後に援軍がついてしまうために白帝城には入らない。 太史慈 虎撲殴狼改 武器攻撃力 38重量 標準チャ15/馬術15/弓術15/防御18/体力18 条件 呉群の戦い(連合軍軍)東の砦に孫権を誘い込む周泰と合流させる前に孫権を撃破周泰もそのあと倒す 周泰はものすごい勢いで孫権のもとに向かうので、マップ中央あたりで待ち伏せするか、馬に乗って周泰の近くまで移動しておく。 孫尚香 日月乾坤圏 武器攻撃力 32重量 重い運19/弓術15/移動19/防御17/体力15 条件 南中攻略戦(呉軍)孟獲以外の敵武将をすべて撃破する 孫堅 真天狼剣 武器攻撃力 34重量 軽い無増18/馬術16/防御16/無双15/体力15 条件 シ水関の戦い(連合軍)呂布を登場から5分以内で撃破する そこそこ育っているとさほどきつくないけれど、呂布が覚醒すると即死できるので注意。呂布が覚醒したらとりあえず切れるまで逃げる。防御低いと攻撃UP(赤くなるヤツ)でもきついかもしれない。 孫権 白炎皇狼剣 武器攻撃力 34重量 標準チャ17/無増15/弓術15/攻撃16/無双18 条件 赤壁の戦い(呉軍)連環・火計・東風の風を全部成功させる そのつど出るマークされた箇所で適当に暴れていると全部成功する。普通にやっていたら取れる。 呂蒙 白虎顎 武器攻撃力 36重量 標準チャ15/馬術16/弓術15/防御17/体力17 条件 樊城の戦い(呉軍)麋芳と傅士仁を寝返らせる張飛を撃破 甘寧 覇海 武器攻撃力 38重量 軽いチャ15/運18/移動15/攻撃19/無双15 条件 夏口の戦い(黄祖軍)凌統を1分30秒以内に撃破する これ、呉軍でやると甘寧強すぎだし、黄祖軍でやると凌統強すぎ。近くに華佗膏と覚醒印があるから使うようにする。しかし、甘寧が呉に入ってからは凌統に近づくとちょっといいイベントが発生するんですよね。この二人、実際は仲良かったのかなぁ…いいわけ無いけど。 黄蓋 断海鞭 武器攻撃力 36重量 標準チャ15/運16/防御17/攻撃17/体力15 条件 黄巾の乱(討伐軍)すべての武将を撃破する(配下も) 孫策 覇王 武器攻撃力 36重量 標準チャ15/移動18/攻撃18/無双15/体力15 条件 孫策幻影戦(孫策軍)分身を5分以内に撃破する 普通にやっていたら取れるかと・・・ 周泰 宵 武器攻撃力 36重量 標準無増16/移動15/攻撃17/無双18/体力15 条件 夷陵の戦い(呉軍)火計が始まる前に趙雲を撃破する火計を発生させる 趙雲に特攻してから、朱然を助けにいけばいいかと。馬あればいいかな、程度ですが周泰なら馬装備してるか。 凌統 怒涛 武器攻撃力 36重量 標準チャ16/運16/移動19/攻撃17/体力15 条件 合肥の戦い(呉軍)張遼をすべて撃破する(4回) 自分で撃破しないとダメみたいです。特に4回目の張遼は甘寧が張り切って撃破してしまうことがあったため、待ち伏せしておくのが一番かと。張遼は接触してからすぐに倒さないと覚醒する場合があるから注意
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魔界 境界 反乱軍掃討 MAP 魔界 EXTRA コメント 同じユニットでダンジョンをクリアしても、取得できる魔王経験値・金額は多少異なります。 また、戦地属性と魔王属性によって奪還時間や敵の出現数が増減します。 敵の出現数が増減することでユニット総経験値も変動する可能性があります。 ユニット総経験値は、(ユニット1体の出撃後経験値-そのユニットの出撃前経験値)×出撃ユニット数で求めています。 EXTRA・境界MAPでは、羅針盤使用時の最速時間の目安を表示していますが、 上記でも触れられているとおり、敵の出現数、宝箱、牢屋の数によって若干変動します。 あくまでも目安として利用し、事故には十分にご注意ください。 魔界 表示 ダンジョン名 属性 推定奪還時間 取得金額 魔王経験値 ユニット総経験値 一時間あたりの各取得値 ○1.最果ての村 無 15m±5m 10文 73~77 33 40文/h 292~308/h 132/h ○2.スチーム酪農村 無 50m±10m 約55文 284~287 156 約66文/h 341~344/h 187/h ○3.漁村スラック 水 1h±10m 25~132文 739~750 874 25~132文/h 739~750/h 874/h ○4.プラットの森 木 2h±1h 130~140文 1,063~1,098 920 65~70文/h 532~549/h 460/h ○5.東の砦 無 2h±30m 134~418文 1,840~1,875 2,047 67~209文/h 920~938/h 1,024/h ○6.田舎町ポーンズ 無 3h±30m 150~1,083文 2,870 2,967 50~361文/h 957/h 989/h ○7.ジェームスの迷宮 土 6h±1h 294~566文 3,601~3,603 6,049 49~93文/h 600~601/h 1,008/h ○8.アブラシティ 火 5h±1h45m 780~1,267文 4,384~4,491 4,692 156~213文/h 877~898/h 938/h ○9.北の砦 無 3h±40m 595~1,656文 6,132~6,267 9,890 198~532文/h 2,044~2,089/h 3,297/h ○10.アックスデス島 木 2h30m±1h 250~11,374文 5,670~6,935 14,697 100~4,550文/h 2,268~2,774/h 5,879/h ○11.港町ブライアント 金 5h30m±1h 568~2,722文 9,434~9,605 12,167 104~495文/h 1,715~1,746/h 2,212/h ○12.南の砦 無 5h±1h 1,297~2,939文 11,271~11,406 15,617 259~588文/h 2,254~2,281/h 3,124/h ○13.宗教都市セント 無 5h30m±1h 1,513~5,258文 15,466~15,666 40,871 275~956文/h 2,812~2,848/h 7,431/h ○14.ソラリスの塔 火 7h±1h30m 673~1,497文 24,536~24,826 50,117 96~214文/h 3,505~3,547/h 7,159/h ○15.巨人の谷 金 3h30m±1h 0~11,248文 21,820~23,478 36,984 0~3,214文/h 6,234~6,708/h 10,567/h ○16.海峡の洞窟 水 5h±2h 134~2,559文 21,285~21,611 37,352 27~512文/h 4,257~4,322/h 7,470/h ○17.自由都市ウェストグロス 金 6h±2h 1,089~4,338文 31,979~32,530 60,716 182~723文/h 5,330~5,422/h 10,119/h ○18.水上都市ロークワット 水 8h30m±1h 1,783~3,823文 35,876~35,990 65,303 210~450文/h 4,221~4,231/h 7,683/h ○19.ミノタウロスの迷宮 土 10h±2h 75~1,043文 29,939~29,990 73,439 8~104文/h 2,994~2,999/h 7,344/h ○20.竜の洞窟 火 2h±1h 800~2,680文 16,581~16,791 18,814 400~1,340文/h 8,291~8,395/h 9,407/h ○21.西の砦 無 8h±1h30m 3,394~6,060文 25,979~26,289 36,984 424~758文/h 3,247~3,286/h 4,623/h ○22.バベルの塔 土 11h±1h30m 1,170~1,661文 36,614~36,861 137,494 106~151文/h 3,329~3,351/h 12,500/h ○23.城塞都市イーグリット 木 8h±1h30m 252~3,509文 46,160~46,622 151,846 33~438文/h 5,770~5,828/h 18,981/h ○24.魔王の城 無 7h±1h30m 2,849~6,933文 42,696~43,422 134,872 407~990文/h 6,099~6,203/h 19,268/h ○25.人間界への門 無 2m 0文 15,000~19,789 3,240 0文/h 450,000~593,670/h 97,200/h 境界 表示 ダンジョン名 属性 戦闘回数 推定奪還時間 取得金額 魔王経験値 ユニット総経験値 羅針盤最速時間 一時間あたりの各取得値 ○26.最果ての海 水 50~52 2h30m±30m ?文 35,876 54,216 0h45m ?文/h 14,350/h 21,686/h ○27.密林の小島 木 34~37 2h30m±30m 18,340文 39,740~42,000 138,213~140,712 0h40m 7,336文/h 15,884~16,800/h 55,285~56,285/h ○28.砂の街ノースサイド 土 71~72 4h±1h ?文 47,537 316,927~323,468 1h25m ?文/h 10,884/h 79,232~80,867/h ○29.サプルメントの銅山 金 257~258 13h±1h30m 4,762文 64,252~64,544 479,436~480,168 4h30m 366文/h 4,943~4,965/h 36,880~36,936/h ○30.火山フロッグ 火 86~88 5h±1h 8,206文 76,074 359,476 1h30m 1,641文/h 15,215/h 71,895/h ○31.南西の砦 無 105~109 8h±1h --文 85,478 532,616 2h05m --文/h 10,685/h 66,577/h ○32.スタンピングケープ 無 53~55 ?h±?h --文 ? ? 55m --文/h ?/h ?/h ○33.超硬王の塔 無 67~ ?h±?h --文 93,611~99,834 ? 1h15m --文/h ?/h ?/h ○34.山村シンフ 無 12~ 30m±?m --文 ? ? 13m --文/h ?/h ?/h ○35.地下迷宮バリド 無 大幅変動 ?h±?h --文 77,000~ 708,781~ 最速2h10m平均3h20m --文/h ?/h ?/h ○36.黄金とキルトの街ナト 金 38~ 4h±20m --文 61,823 447,328~463,620 50m --文/h ?/h ?/h ○37.廃墟スラーヴァ 無 11 ?h±?h 0文 1 23,782~ 12m 0文/h ?/h ?/h ○38.南東の砦 無 93 ?h±?h ?文 112,520 593,000~630,752 1h45m ?文/h ?/h ?/h ○39.オステオン王の地下墓地 無 22 1h32m±?h ?文 82,190 525,482 25m ?文/h ?/h ?/h <羅針盤使用時> ダンジョン名 属性 戦闘回数 奪還時間 魔王経験値 ユニット総経験値 一時間あたりの各取得値 ○26.最果ての海 水 50~52 0h45m 35,876 54,216 47,835/h 72,288/h ○27.密林の小島 木 34~37 0h40m 39,740~42,000 138,213~140,712 ?/h ?/h ○28.砂の街ノースサイド 土 71~72 1h25m 47,537 316,927~323,468 33,556/h 226,022/h ○29.サプルメントの銅山 金 257~258 4h30m 64,252~64,544 479,436~480,168 14,311/h 106,623/h ○30.火山フロッグ 火 86~88 1h30m 76,074 359,476 ?/h ?/h ○31.南西の砦 無 105~109 2h05m 85,478 532,616 41,029/h 255,656/h ○32.スタンピングケープ 無 53~55 55m ? ? ?/h ?/h ○33.超硬王の塔 無 67~ 1h15m 93,611~99,834 ? 77,378/h ?/h ○34.山村シンフ 無 12~ 13m ? ? ?/h ?/h ○35.地下迷宮バリド 無 大幅変動 最速2h10m平均3h20m 77,000~ 708,781~ 35,538/h~ 327,130/h~ ○36.黄金とキルトの街ナト 金 38~ 50m 61,823 447,328~463,620 74,188/h 546,569/h ○37.廃墟スラーヴァ 無 11 12m 1 23,782~ 5/h 118,910/h ○38.南東の砦 無 93 1h45m 112,520 593,000~630,752 64,297/h 338,857~360,430/h ○39.オステオン王の地下墓地 無 22 25m 82,190 525,482 197,256/h 1,261,157/h ○40.逃亡者の森 無 ? 約2h? ? ? ?/h ?/h ○41.ダックケープ 無 ? ?h??m ? ? ?/h ?/h ○42.カナルアの門 無 1 2m 32,450 5,000 973,500/h 150,000/h ○43.大海峡の竜洞窟 無 ? 3h 190,000 2,352,000 67,059/h 784,000/h ○44.北東の砦 無 77~85 1h35m 118,000 672,000~715,000 74,526/h 424,421~451,579/h ○45.不帰の樹海 無 ? 1h 122,204 873,000 122,204/h 873,000/h ○46.修道都市デューエ 無 ? 4h? 181,180 663,000 45,295/h 165,750/h ○47.北西の砦 無 25~33 3h? 152,000 1,043,000 50,667/h 347,667/h ○48.深淵の大城壁 無 1h10m~ /h /h ○49.深淵の巨城 無 ~ /h /h ○50.出口と入口の門 無 1 2m /h /h 境界MAP早見表(注意:全MAPの推奨DEX速度などのネタバレ含む) 表示 ここを編集 戦地 適応属性 苦手属性 その他の属性 最速DEX 最速奪還時間 ドーピング 進軍低下回避(x%) AC DEX AC DEX 最果ての海お勧め戦略 水 火 無土木金 500 可 33 1 半減 密林の小島お勧め戦略 木 土 無水火金 404 1 半減 砂の街ノースサイドお勧め戦略 土 水 無火木金 440 1 半減 サプルメントの銅山お勧め戦略 金 木 無水火土 1000 半減 1 半減 半減 火山フロッグお勧め戦略 火 金 無水木土 710 半減 1 半減 半減 ※進軍低下を回避するためには(適応属性ユニット数-苦手属性ユニット数)/総ユニット数がx%を切る場合に進軍速度の低下が発生する。 戦地 適応属性or種族 その他の属性or種族 最速DEX 最速奪還時間 ドーピング パッシブスキル 進軍低下回避(x%) STR AC DEX HP 南西の砦お勧め戦略 すべて - - - - 650 不可 可 無 スタンピングケープお勧め戦略 アンデッド 1 1 2005 1h 可 66 超硬王の塔お勧め戦略 すべて - - 1050 1h15m 無 山村シンフお勧め戦略 10 地下迷宮バリドお勧め戦略 2200or10000 2h30m 黄金とキルトの街ナトお勧め戦略 金属性 1 半減 1 1200 50m 66 廃墟スラーヴァお勧め戦略 すべて - - - 10or13000 12m 無 南東の砦お勧め戦略 994 不可 オステオン王の地下墓地お勧め戦略 無機生物 半減 1 1400 25m 可 66 逃亡者の森お勧め戦略 すべて - - ?? 2h 無 ダックケープお勧め戦略 精霊 1 1 500 1h 66 カナルアの門お勧め戦略 無属性 - 10000 2m 不可 無 大海峡の竜洞窟お勧め戦略 竜 1 1810 2h30m 可 66 北東の砦お勧め戦略 すべて - - 1350 不可 無 不帰の樹海お勧め戦略 昆虫 1 1 2025 1h5m 可 66 修道都市デューエお勧め戦略 全ユニット不適応 半減 半減 半減 半減 1600 大幅に変動 可 強制進軍低下 北西の砦お勧め戦略 - - - ? 大幅に変動 不可 深淵の大城壁お勧め戦略 半減 半減 - 半減 ? 1h 不可 無 深淵の巨城お勧め戦略 すべて - - - ? 1h40m 可 可 出口と入口の門お勧め戦略 ? 2m 不可 ※進軍低下を回避するためには(適応属性ユニット数-苦手属性ユニット数)/総ユニット数がx%を切る場合に進軍速度の低下が発生する。 反乱軍掃討 MAP 表示 ダンジョン名 属性 推定奪還時間 取得金額 魔王経験値 ユニット総経験値 一時間あたりの各取得値 ○25.反乱・人間界への門 無 2m 0文 0文/h /h /h ○24.反乱・魔王の城 無 7h±1h30m 文 文/h /h /h ○23.反乱・城塞都市イーグリット 木 8h±1h30m 文 文/h /h /h ○22.反乱・バベルの塔 土 11h±1h30m 文 文/h /h /h ○21.反乱・西の砦 無 8h±1h30m 文 文/h /h /h ○20.反乱・竜の洞窟 火 2h±1h 文 文/h /h /h ○19.反乱・ミノタウロスの迷宮 土 10h±2h 文 文/h /h /h ○18.反乱・水上都市ロークワット 水 8h30m±1h 文 文/h /h /h ○17.反乱・自由都市ウェストグロス 金 6h±2h 文 文/h /h /h ○16.反乱・海峡の洞窟 水 5h±2h 文 文/h /h /h ○15.反乱・ゲムズボックの谷 金 7h30m±1h 文 文/h /h /h ○14.反乱・ソラリスの塔 火 7h±1h30m 文 文/h /h /h 魔界 EXTRA 表示 ダンジョン名 属性 推定奪還時間 取得金額 魔王経験値 ユニット総経験値 羅針盤最速時間 一時間あたりの各取得値 ●1.ニムシーの孤島 無 6h30m±2h 9,853~58,159文 92,465~94,180 117,512~118,864 1h45m 1,516~8,948文/h 14,225~14,489/h 18,079~18,287/h ●2.魔山ヴィーダー 無 4h±1h ??文 135,975 242,000 1h20m ??文/h 33,994/h 60,500/h ●3.リリーの渓谷 無 5h30m±2h 53,573文 82,924 56,695 1h25m 9,741文/h 15,077/h 10,308/h ●4.影と氷の洞穴 無 10h30m±1h30m 22,244~42,007文 289,828~298,996 712,472~733,712 4h10m 2,119~4,001文/h 27,603~28,476/h 67,855~69,877/h ●5.征服者の塔 ※ 無 8h30m±1h 90,000~130,000文 850,000~863,600 3,222,000(2013年2月13日現在) 4h42m 23,500文/h 181,000/h 685,500/h ※ 征服者の塔は新しいマップが追加される際に階層が増加したりボスが追加されるため、奪還時間その他は上記より増減する可能性があります。 <羅針盤使用時> ダンジョン名 属性 奪還時間 魔王経験値 ユニット総経験値 一時間あたりの各取得値 ●1.ニムシーの孤島 無 -h--m - - - - ●2.魔山ヴィーダー 無 -h--m - - - - ●3.リリーの渓谷 無 -h--m - - - - ●4.影と氷の洞穴 無 4h10m 289,828~298,996 712,472~733,712 70,659/h 173,542/h ●5.征服者の塔 ※ 無 4h42m 280,200~289,600 3,222,000(2013年2月13日現在) 96,620~99,860/h 426,000/h ※ 征服者の塔は新しいマップが追加される際に階層が増加したりボスが追加されるため、奪還時間その他は上記より増減する可能性があります。 コメント (ログはこちら) ただいま新wikiに移行作業中…ttp //wikiwiki.jp/bokumaka/ - 2014-04-05 13 13 32 南の砦 取得金額0で奪還 - 2014-01-26 00 45 16 フォルスラコス - 2014-01-07 10 18 01 樹海、戦闘数60、牢屋3、宝箱2、魔王経験値139163、ユニット経験値約88万 - 2013-01-29 15 37 18 東の砦1h10mで奪還 - 2013-01-21 15 21 53 大海峡の竜洞窟の経験値、魔王188569、ユニット2036040、奪還時間2h37m。罠のテレポート無し。罠は少ないし発動率も低いのでバリドのように変動することはほとんど無いと思う - 2012-12-01 17 19 04 ちなみに、羅針盤ありの進軍低下で8h40m - 2012-12-02 16 03 36 ダックケープ魔神盤×2の進軍低下で3h49m道中宝箱無しユニット解放7。こんなに遅くなるとは・・・ - 2012-11-12 19 17 13 ちなみにユニット総経験値は、331904 - 2012-11-12 19 23 07 密林の小島 羅針盤あり最速36分 平均40分くらい - 2012-11-12 12 22 29 オステイン羅針盤なしで 1h32m - 2012-10-06 23 54 12 オステオンでした。 - 2012-10-06 23 54 43 魔王の城 白紙で3時間前後 - 2012-10-04 17 42 53 とりあえず南東の砦追加&ダンジョン番号を追加。コメントの修正案のまとめは誰か頼む - 2012-09-26 15 11 04 これ全部書き変えたほうがよくない?全部羅針盤前提で書いた方がいいと思う - 2012-09-01 16 10 11 まぁ割り算し直すだけだが、一応両方表記でフォーマットだけ変えたらいいと思う - 2012-09-02 18 43 17 そりゃ古参の意見だろー始めた頃の羅針盤使ってなかった事思い出せ!他の意見があるように両方表記だろ。 - 2012-09-02 21 01 29 そうね、羅針盤前提って・・・自己中すぎ - 2012-09-04 17 28 13 ↓でも書いたけど、魔界も最速奪還時間欲しい。辞典コンプ作業の目安になる。 - 2012-09-05 09 12 26 で、どうする?魔界は羅針盤導入前のデータだから羅針盤データは埋めていくしかないけど全部入れ替えると奪還時間は消える。ので、直すなら境界だけ、でいいかな? - 2012-10-01 23 33 42 魔界も羅針盤最速時間欲しいね。 - 2012-08-14 18 21 07 逆に境界やEXTRAで「一時間あたりの各取得値」なんて羅針盤抜きの数値だからまず使わないしな - 2012-08-31 03 33 34 バリド、白紙委任で3時間奪還、戦闘回数132、ユニット総経験値891,645、魔王経験値87,257、獲得文15,039、でした。楽器の使用なし。 - 2012-08-08 12 46 19 穴の経験値楽器入ってね? - 2012-08-02 19 15 00 ミス - 2012-08-02 19 16 08
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全体攻撃対象数変更関連(予定) 全体攻撃の範囲が無制限=敵の総数の増加がほぼ戦局に影響しないことへの改善が目的 年末に適用予定 Lvによって対象数が増加する予定 対象数20~ 全体状態異常については変更無しの可能性が高い 敵の全体攻撃技についても対象 対象技、(味方)ユニット一覧 闇の光、悪夢の光、絶望の光、終末の光 各種バロネット~デュークセイント、ルキフゲ・ロフォカレ 酸水、酸霧、酸雨、強酸雨、暴風強酸雨 アシッドスフィア、ストロングアシッドスフィア、燭陰 竜の溜息、竜の吐息、竜の息吹、竜の咆哮、~竜の咆哮、~竜の号哭 各種ドラゴン、ワイバーン、ヒュドラ、金羊毛の番竜、ラードーン アジ・ダハーカ、ヴィーヴル、ニーズヘッグ、デルピュネー アスモデウス、プルスラス、クロウ・クルワッハ、燭陰 目から拡散怪光線~目から拡散ペタ怪光線 ジャック・オ・ランタン メイルストロム クラーケン、リヴァイアサン、カリュブディス、ラハブ 壊死の火矢、壊死の破矢 レラジェ 既存MAPの宝箱数、牢屋数 2012/11/16 最果ての村 宝4 牢7 スチーム酪農村 宝5 牢10 漁村スラッグ 宝4 牢11 プラットの森 宝5 牢14 東の砦 宝5 牢15 田舎町ポーンズ 宝6 牢16 ジェームスの迷宮 宝6 牢15 アブラシティ 宝6 牢11 北の砦 宝7 牢9 アックスデス島 宝11牢9 港町ブライアント 宝24牢13 南の砦 宝21牢15 宗教都市セント 宝28牢21 ソラリスの塔 宝26牢12 巨人の谷 宝34牢14 海峡の洞窟 宝43牢22 自由都市ウェストグロス 宝33牢19 水上都市ロークワット 宝46牢18 ミノタウロスの迷宮 宝41牢12 竜の洞窟 宝44牢20 西の砦 宝49牢23 バベルの塔 宝69牢28 城塞都市イーグリット 宝70牢23 魔王の城 宝55牢28 境界 最果ての海 宝28牢24 密林の小島 宝26牢20 砂の街ノースサイド 宝25牢23 サプルメントの銅山 宝34牢28 火山フロッグ 宝26牢25 南西の砦 宝26牢20 スタンピングケープ 宝35牢22 超硬王の塔 宝43牢11 山村シンフ 宝1 牢0 地下迷宮バリド 宝28牢18 黄金とキルトの街ナト 宝26牢25 廃墟スラーヴァ 宝2 牢0 南東の砦 宝26牢18 オステオン王の地下墓地 宝13牢0 逃亡者の森 宝33牢17 ダックケープ 宝35牢22 EXTRA ニムシーの孤島 宝26牢21 魔山ヴィーダー 宝23牢28 リリーの渓谷 宝36牢17 影と氷の洞穴 宝35牢11 征服者の塔 宝65牢38 特殊能力ダメージ 技名 習得時Lv ダメージ目安 乾坤一擲 20 ? 鎧袖一触の連撃 30 ? 鬼哭啾啾の乱撃 40 ? 屍山血河の狂乱 70 ? AI表示テスト 2段階変化 Lv1- Lv~技名 使用率(%) 技名 使用率(%) ? 3段階変化 Lv1- Lv- Lv~技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 4段階変化 Lv1- Lv- Lv- Lv~技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 5段階変化 Lv1- Lv- Lv- Lv- Lv~技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 技名 使用率(%) 技名 使用率(%) ユニット個別ページ暫定テンプレ? 記入例イモータル・ヴァンパイア 進化の無いユニットや、習得能力のないユニットの場合は各々欄を削除して使用。 親カテゴリ:-- 出現戦地 傭兵 -or-- ○or× 進化 進化ユニット 進化1 進化2 進化3 進化4 進化5 ユニット名 ランク 進化要求経験値 累積 (進化しないユニットの場合) 親カテゴリ:-- 出現戦地 傭兵 進化 -or-- ○ -- 基本データ 説明 ユニット説明文 詳細 成長タイプ ランク STR AC DEX HP 耐性 属性 服従Lv 購入 売却 精神 麻痺 毒 特攻 魔法 ブレス 文 文 特殊能力 技名 種類 対象 属性 説明 無 無 無 無 無 習得能力 習得技名 習得Lv 習得形式 種類 対象 属性 説明 無 無 無 無 無 参考ステータス ステータス Lv.10 Lv.20 Lv.30 Lv.40 Lv.50 Lv.60 Lv.70 Lv.80 Lv.90 Lv.100 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 STR AC DEX HP 経験値テーブル(累計) Lv.1-2 Lv.2-3 Lv.3-4 Lv.4-5 Lv.5-6 Lv.6-7 Lv.7-8 Lv.8-9 Lv.9-10 Lv.14-15 Lv.19-20 Lv.24-25 Lv.29-30 Lv.34-35 Lv.39-40 Lv.44-45 Lv.49-50 Lv.54-55 Lv.59-60 Lv.64-65 Lv.69-70 Lv.74-75 Lv.79-80 Lv.84-85 Lv.89-90 Lv.94-95 Lv.99-100 技使用率 AI 使用率(%) ? ? ? ? コメント (ログはこちら) テスト - 2012-08-29 22 15 55 テスト - 2012-07-23 17 48 35 テスト - 2012-06-24 08 49 22 のプリンセス(姫)とロード(音で、道→路)は姫路が由来である。 - 2012-01-19 20 28 42 元ネタは姫路及び姫路城とその要塞化された城下町。姫路城の別名は白鷺城であり、白鷺は英語でイーグリットである。登場するボスのプリンセス・マリとロード・イーグリッと - 2012-01-19 20 26 22 城塞都市イーグリッド - 2012-01-19 20 22 48 新MAP用 全体攻撃対象数変更関連(予定) 特殊能力ダメージ ユニット個別ページ暫定テンプレ? 記入例イモータル・ヴァンパイア 進化 (進化しないユニットの場合) 基本データ説明 詳細 特殊能力 習得能力 参考ステータス 経験値テーブル(累計) 技使用率 コメント 概要 遭遇敵 奪還宝物 解放ユニット コメント 概要 新MAP説明 最大階層 最小戦力 最大戦力 属性 敵種類 奪還宝物数 解放ユニット数 難易度 推定奪還時間 魔王経験値 総経験値 遭遇敵 各敵のランク・属性・能力については、敵辞典を参照すること。 奪還宝物 奪還宝物詳細については、アイテム辞典を参照すること。 解放ユニット 解放ユニットのランク・属性・能力については、各ユニット辞典を参照すること。 コメント (ログはこちら) テスト - 2012-08-29 22 15 55 テスト - 2012-07-23 17 48 35 テスト - 2012-06-24 08 49 22 のプリンセス(姫)とロード(音で、道→路)は姫路が由来である。 - 2012-01-19 20 28 42 元ネタは姫路及び姫路城とその要塞化された城下町。姫路城の別名は白鷺城であり、白鷺は英語でイーグリットである。登場するボスのプリンセス・マリとロード・イーグリッと - 2012-01-19 20 26 22 城塞都市イーグリッド - 2012-01-19 20 22 48
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作中で使われたオマージュ・パロディの元ネタ 性質上このページには様々な作品のネタバレが大量に含まれておりますのでご注意。 基本設定 ドラゴンクエスト1・2・3+精霊ルビス伝説 光の精霊 炎の少女、精霊ルビス 最初の勇者 黒髪の少年、ディアルト。真名は「ロト」 不死鳥 ラーミア ひかりのたま DQ3に登場。 DQ1のボス「竜王」の祖先である竜の女王から貰える。 ゾーマの「やみのころも」を消すことが出来る。 やみのころも DQ3のラスボス「ゾーマ」がその身に纏う。 ひかりのたまを使うと消すことが出来る。 やみのころもを消すとゾーマの各種ステータスが下がる。 ようせいのふえ DQ1・3に登場。 DQ1では城塞都市メルキドを守るゴーレムを眠らせることが出来る。 DQ3だとルビスにかけられた封印を解くのに使う。 竜王・死導・憎魔 竜王:DQ1 死導=シドー:DQ2 憎魔=ゾーマ:DQ3のそれぞれラスボス おおぞらをとぶ 外なる図書館 瀬良の図書館とも。 クトゥルー神話に出てくるセラエノ図書館が元 1スレ目19「俺がガンダムだっ!」 「機動戦士ガンダム00」でガンダムエクシアに搭乗した刹那・F・セイエイの台詞。 「事はすべてエレガントに運べ」 貴族子弟のセリフ 元ネタは新機動戦記ガンダムWの登場人物トレーズのセリフ 「仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明」 女魔法使いのセリフ 元ネタは宮沢賢治の詩集「春と修羅」の序より 「跳んだり跳ねたり光ったり」 女騎士のセリフ 元ネタはキャンディベルOP「跳んだり跳ねたりキラキラしたり」 NDC番号 日本で使われている図書分類法における分類コード 「恋する信者は執事さんのことを思うといけないマスケット兵になっちゃうのかも知れないのですぞ!?」 執事の妄言 CAGEの18禁美少女ゲーム、「恋する妹は切なくてお兄ちゃんを想うとすぐHしちゃうの」 J.R.R.トールキン『指輪物語』 4スレ402レスの詩 いざ生き者の学をまなばん! まずあぐるは、自由の民よ、四族の名前。 はじめに生(あ)れし草の民らよ。 次は、水辺を治めし、湖の民。 三が荒れ地の砂の民。真に剛毅闊達なる。 四が南の、荒れ地に住まいし風、開拓の民にして興武なり。 『指輪物語』第二部 二つの塔 第四章 木の髭の詩の一節 いざ生き者の学をまなばん! まずあぐるは、自由の民の四族の名前。 はじめに生(あ)れしが、エルフの子らよ。 次が穴掘りドワーフ、暗闇住まい。 三が土生のエント、山ほど古し。 四が常命の人間、馬を御したり。 黄金なる小麦の乗り手よ、何処(いずこ)へゆくか。 吹き鳴られたる角笛、今どこに。 土に触れたるたくましい指、紅く燃えたる炉辺の火よ。 春は何処? 春は何処? 実りの時よ、丈高く、頭を垂れる黄金の麦。 『指輪物語』 第二部 二つの塔 第六章 黄金館の王 の詩の一節 あの馬と乗り手とは、どこへ行った?吹きならされた角笛は今どこに? 兜と鎧かたびらは、風になびいた明るい髪の毛は、どこに? 竪琴を奏でた指は、赤く燃えた炉辺の火は? 春はどこに?実りの時と丈高く熟れた穀物は、どこへいったか? 東の砦将「んっなみぃがおっどるぜぇ♪ っぽをたてろ~♪」 アニメ『ガンバの冒険』OPテーマ曲 『ガンバのうた』 (作詞:東京ムービー企画部 作曲:山下毅雄 歌:河原裕昌) 遠からん者は音にも聞けっ、近くは寄って目にも見よっ。 『平家物語』など。武士が名乗りを上げる時の言葉。 粗にして野でも、卑にはあらず 城山三郎『粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯』 5-2 496の火竜公女の言葉 火竜公女「――天が下のすべての事には季節があり すべてのわざには時がある 生まるるに時があり 死ぬるに時があり 植えるに時があり 植えたものを抜くに時があり 殺すに時があり いやすに時があり こわすに時があり 建てるに時があり 泣くに時があり 笑うに時があり 悲しむに時があり 踊るに時があり 石を投げるに時があり 石を集めるに時があり 抱くに時があり 抱くことをやめるに時があり 捜すに時があり 失うに時があり 保つに時があり 捨てるに時があり 裂くに時があり 縫うに時があり 黙るに時があり 語るに時があり 愛するに時があり 憎むに時があり 戦うに時があり 和らぐに時がある」 旧約聖書「伝道の書」 3章1~8節 の言葉が元ネタ
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ネタバレ満載まおゆう年表 数百年前~ ?戦前 約50年前 17年前 15年前 ?戦中 12年前春(四年目秋から見て15年前) 11年前夏(四年目冬から見て14年前) 10年前 8年前 8年前冬(四年目冬から見て11年前) 2年前(四年目冬から見て5年前) 1年前 1年目秋 1年目冬 2年目春 2年目初夏 2年目夏 2年目秋 2年目冬 3年目年始の冬 3年目早春 3年目晩夏 3年目秋 3年目冬 4年目春 4年目夏 4年目秋 4年目冬 6年目 7年目 数百年前~ 疫病と飢餓が続く ?戦前 魔界は地方豪族や領主が次々と王を名乗って争う戦国時代 約50年前 南部諸王国の街を中心に『南部独立都市および自由商人による経済同盟』(通称:『同盟』)結成。 17年前 勇者誕生(戦争開始時には歩けるようになったとなると、逆算すると17年前が妥当) 第43代魔王『紅玉の瞳』即位(4年目春に治世20年となると、17年前) 15年前 第一次聖鍵遠征軍の魔界侵攻。ゲートの封印が解かれる。兵員約1500名 人間と魔族の戦争開始。中央大陸の景気は上昇局面に入る。 ?戦中 中央大陸危機会議設立。これにより疫病と飢餓による死者が30%まで低下。南部諸王国に戦時支援基金を支援 第二次聖鍵遠征軍が開門都市を占領 南氷海の極光島、魔族に占領される 12年前春(四年目秋から見て15年前) 勇者、老賢者と修行中。 11年前夏(四年目冬から見て14年前) 勇者、領主の館へ。貴族の一家の心ない言動に傷つく 10年前 メイド姉誕生(メイド妹との年齢差は2歳) 8年前 メイド妹誕生(四年目春時点で12歳) 8年前冬(四年目冬から見て11年前) 老賢者、死去。 2年前(四年目冬から見て5年前) 勇者、パーティーと行動中。自身の過去は話さず。 勇者、魔界の小さな村で執事(弓兵)に世界を救う理由を語る。 1年前 勇者、パーティーと別れて単身魔王城へ 1年目秋 魔王、勇者と邂逅 魔王、冬の国の冬越し村で農法改革に着手 元逃亡農奴であるメイド姉妹、冬越し村の屋敷で雇用される。 1年目冬 魔王、三子弟(貴族子弟・軍人子弟・商人子弟)およびメイド姉妹に対する教育を開始。 魔王、湖畔修道会に馬鈴薯栽培・輪作などの伝播を依頼。冬越し村に湖畔修道会の修道院を建設することも依頼。 2年目春 冬越し村の湖畔修道会の修道院建設開始。 勇者、魔界で女魔法使いを捜索するとともに、黒騎士として魔界の粛清を開始。 2年目初夏 魔王、改良羅針盤を開発 勇者、黒狼砦にて魔狼元帥・魔狼将軍を粛清し、妖精女王を救出。 2年目夏 冬越し村の湖畔修道会の修道院完成 魔王、同盟の元に改良羅針盤を提供 冬越し村で2回目の馬鈴薯の収穫 農機具の改良、修道学院の設立、風車の発明 勇者、火竜大公に開門都市を攻略するための軍勢の撤退を依頼。火竜大公は勇者が来年春までに開門都市を奪還し魔王の直轄領にすると言う約束に基づき、これを合意。 同盟に改良羅針盤が届いてから1月後、同盟が魔王に接触。魔王、玉蜀黍を使った中央大陸中央部の荒野の開拓というアイディアを同盟に売り、同盟に戦争の早期終結を求める。 2年目秋 冬越し村の修道院に水晶農園建設。加鼓亜などの熱帯植物が栽培される 2年目冬 第一次極光島攻略作戦。 白夜王を司令官とする南部諸王国の軍艦200、兵員7000で極光島に進軍するも、南氷海上で魔族の攻撃を受け敗北。 生存者は軍艦15、兵員500。 冬の王戦死。 冬寂王即位 このころから冬の国への開拓民の流入が始まる。 魔王、ひそかに冶金師に依頼しブラックパウダー(黒色火薬)を開発し始める。 魔王、鉄の国の職人に依頼し、マスケット(火縄銃)の開発を始め、その手稿(『The genius s Manuscript』)を書く。 冬越し村の年越祭。 3年目年始の冬 魔王、冬寂王を訪問し、塩を提供。引き換えに戦闘を一昼夜遅らせるよう進言 勇者、妖精族を用いて聖鍵遠征軍を幻術で恐慌状態に陥らせる。 東の砦将率いる兵士500を残し、開門都市の聖鍵遠征軍撤退。 東の砦将、有力商人および有力魔族を招き開門都市に臨時自治政府を開く。 第二次極光島攻略作戦 司令官は女騎士。 年明けから1週間後、冬の国沿岸に現れた流氷を海水と塩で結合し極光島に架橋。陸戦で極光島を制圧。 人間側の兵約12000、魔族側の残存兵約8000 開門都市より撤退した聖鍵遠征軍約8500が援軍に現れるが、極光島より撤退した魔族軍7500と衝突し兵員2500を失う。 女騎士、魔族側の司令官である南氷将軍を一騎討ちで討ち取る。 極光島奪還。 冬の国などの南部諸王国は西回り航路の安全を確保し潤う一方、魔界では貴重な塩の生産地を失う。 3年目早春 第二次極光島攻略戦の凱旋式。 冬の国、鉄の国、氷の国の三国による三国通商協定を締結。 3年目晩夏 メイド長、一時的に旅に出る。 このころ、ポンプが開発される。 メイド妹、炭酸飲料を開発 商人子弟、冬の国の文官に就職 開門都市連絡会議。縁日が開かれる。 3年目秋 魔王、鉄の国の工房に依頼し、活版印刷機を開発。 魔王、冥府殿の封印のため、魔界へ旅立つ。 このころ南氷海のニシンを用いた肥料が使われ始める。 冬の国で役人の一般公募が始まる。 3年目冬 勇者、青年商人に魔界を見せる 女騎士、勇者を主として剣をささげる。 白夜王が『紅の学士』の異端性を中央聖光教会に告発。 中央聖光教会、『紅の学士』の引き渡しを要求。 貴族子弟、氷雪の女王の命により諸国漫遊の旅へ メイド姉、『紅の学士』として演説を行う。冬寂王は紅の学士を保護し、湖畔修道会は紅の学士を聖人と認め、中央聖光教会と決別。 南部諸王国三カ国(冬の国・氷の国・鉄の国)、湖畔修道会を国家宗教に認定。 このころ南部諸王国三カ国で農奴解放政策が始まる。南部諸王国に近い国々から農奴が流入。 氷の国の工場で印刷が始まる。 青年商人による同盟の小麦、鉄、塩、木炭の大量買い付け 氷の国の吟遊詩人による湖畔修道会の布教開始。 青年商人、中央諸国の貴族たちに生産物買い取り証書(小麦引き渡し証書)と引き換えに、翌年の小麦の代金を先払いする。 メイド姉妹は出版のために氷の国へ。女騎士も護衛として同行。 冬の国で戸籍と里家制度が始まる。 『同盟』の本部を湾岸都市から湖の国の首都に移転。 中央諸国で穀物などの物価急上昇 商人子弟、三国通商同盟外に輸出される物資に関税を掛け、中央諸国への物資流出と物価上昇に対する防衛をするよう進言。給金の現物支給、馬鈴薯の定額制なども提案。この鉱石が認められ、商人子弟、冬の国の財務長に昇進。 対三国通商同盟の軍が招集される 火竜公女、湖の国にいる青年商人を訪れ、塩の買い付けを行う。 白夜の国、盗賊を支援し鉄の国を荒らさせる。 聖光教会、三国通商同盟を破門し、宣戦布告。 南部草原会戦開始 中央諸国軍は、冬の1月め、第四兎の日が参集予定日だが、参集の遅れや冬の国の策略、士気の低さで会戦が遅れる。 三カ国通商同盟軍は女騎士率いる約4,500名。中央諸国は霧の国の青灰王率いる近衛騎士団、斧騎士団、山の国の重装騎士団、梢の国の弓騎士団、傭兵団など推定総勢20,000名 青年商人、南部草原会戦のころには10人委員会の委員に就任した模様 聖王国が金貨の再鋳造を計画。旧金貨28枚を新金貨10枚に変換。 メイド姉妹は氷の国から鉄の国に疎開。 中央、書状により蒼魔族をけしかけ南部に進軍させる。 魔王の大陸のゲートより蒼魔族2670名が人界に侵攻。女魔法使いが転移魔法で撤退させる。 勇者、地殻ごとゲートを破壊し、地上界(人界)と地下界(魔界)をつなげる。 青年商人、冬の国を訪れ商人子弟と交渉。『同盟』の三カ国通商同盟領内の通行件に関する特例措置、極光島の租借、三カ国通商同盟の各首都に同盟の商館を建設すること、三カ国通商同盟が備蓄する馬鈴薯の引き取りなど。目的は中央と南部の二大通貨体制の樹立と、魔族との交易。 白夜の国、鉄の国に侵攻 白夜側、片目司令官。軽騎兵1500、歩兵500、傭騎兵400、傭兵600 の総勢約3000名 鉄の国、軍人子弟。兵士400、即席兵500。 網で足止めした白夜騎兵を塹壕より石弓で攻撃。斜傾陣で白夜軍を左翼に誘導し長槍部隊で攻撃。右翼攻撃を諦め、左翼に向かい側面を見せた白夜軍を石弓で攻撃。 鉄国、死者18名、負傷者221名。白夜国、死者304名、負傷者892名、捕虜450名。 鉄の国の勝利に終わる。 魔王、一月ぶりに冥府宮より出るが、精神汚染が進んでおり、メイド長と交戦。メイド長、魔王を玄室に封印。 南部草原会戦 中央征伐軍の参集完了。全体会議が始まる。非戦闘員含む総数40,000、兵力28,000、うち騎馬兵力9,000。 三カ国同盟、周辺の農家に腐り水を含ませた飼葉を手配し、中央征伐軍の馬の体調を崩させ、さらに開戦を遅らせる。 女魔法使い、冬の宮殿を訪れ、魔王の天然痘の予防法(種痘)のアイディアを伝える。 勇者、魔王を救出し、正気に戻らせる。 勇者が冥府殿の扉を破壊したため、歴代魔王の霊が世に放たれる。 メイド姉妹、鉄の国の鋳造工房で片目司令官に襲われるが、軍人子弟が片目司令官を成敗し救出される。 南部草原会戦 中央征伐軍の傭兵約1000が独断で三カ国同盟軍と衝突。 三カ国同盟軍は女騎士率いる冬国騎士約200で迎撃、森の中で敵兵力を数回分散し、各個撃破。 降雪により、中央征伐軍の王弟元帥、戦争を春まで延期することを決断。 第三回聖鍵遠征軍の召集開始 聖王国でマスケットが開発される。異端審問事件の時、魔王が鉄の国の工房に残した手稿(「『The genius s Manuscript』)が流出したため。マスケット量産開始。 同盟、三カ国通商同盟が備蓄する馬鈴薯を買い取り、中央諸国に輸出。 三カ国通商同盟、魔界への調査団派遣を決定。 魔王、忽鄰塔(大部族会議、クリルタイ、Quriltai)の召集を宣言。 魔王、冬越し村に帰還。 中年商人、開門都市に行き、塩を納品。 魔界で為替機構が軌道に乗る。郵便、公共工事での病院建設、獣人族と鬼呼族の共通憲法署名なども 魔王一行、魔王城東翼、別館、古城民宿“まおー荘”で慰安旅行。 土木子弟と奏楽子弟、開門都市へ向かう。 執事(弓兵)率いる冬の国の諜報部隊、魔界へ向かう。 貴族子弟、氷の国に帰還。三ヶ国通商への参加を希望しているのは湖の国、梢の国、葦風の国の三カ国と、その他都市領主24。中央と白夜、赤馬の国に挟み撃ちになる懸念があるため、公的には表明できず。 軍人子弟、鉄の国の護民卿に就任。大量に流入する開拓民を屯田兵や工房に吸収することで対処。街道の新設・拡張、鉄工所の建設。 中年商人、土木子弟を大空洞架橋計画に誘う。 4年目春 魔界、鵬水湖の畔で忽鄰塔(大族長会議、クリルタイ、Quriltai)開催 青年商人、火竜大公に極光島で産出される塩の1/3を優先的に買い付けることができる権利を売り、極光島の事業に対する出資および魔界での販路形成の強力を求める。 貴族子弟、湖の国の外戚の王女と赤馬の国の王子の恋を取り持つ。 魔王、三子弟に忽鄰塔に使うための各種サンプルの採取を指示。 勇者、魔王を侮辱した獣人族を十人抜きで謝罪させる。 執事率いる冬の国の諜報局、忽鄰塔に潜入。 鬼呼族の姫巫女、親書により停戦合意 忽鄰塔において、蒼魔族以外の7氏族から停戦の合意を得る。 蒼魔王、第三十四代魔王"紅玉の瞳"の廃位を要求。賛成4票(蒼魔族、獣人族、機怪族、巨人族)、反対3票(妖精族、鬼呼族、竜族)、棄権1票(人魔族)。 東の砦将、人間族による新たな魔界の氏族『衛門族』を結成。火竜大公と鬼呼の姫巫女の後見により、忽鄰塔大会議に参加する大氏族の一角となる。衛門族は魔王廃位議決に反対。これにより、魔王廃位議決は過半数を得られず、棄却される。 魔王暗殺未遂事件。魔王、毒矢に倒れる。 魔王、死を装う。 刻印の蒼魔王子、蒼魔王を暗殺。蒼魔の刻印王として即位。 蒼魔の刻印王、新魔王就任を宣言 執事により、暗殺者が判明するが、蒼魔の刻印王が暗殺者を口封じに殺害。 魔王生存が発覚。魔王、蒼魔の刻印王の捕縛を命ずるが、蒼魔族反乱を起こし逃亡。 蒼魔族軍、約1万数千、自領に向かう。 魔王、魔王としての権威を一時的に大氏族会議に委譲。議長を火竜大公とし、妖精女王を九大氏族以外の中小部族の後見とする。 土木子弟、大空洞架橋計画を立て、作業開始。 聖王国南部の開拓地、光の子の村で農民を集め、マスケット兵として訓練。光の子の村は聖王国だけでなく中央諸国のあちこちに作られる。 第一回大氏族会議、蒼魔族領の監視、各地の蒼魔族の保護、各領民への今回の事件の告知を決定。 聖王国、新金貨を流通させる。新旧交換比率10 35 奏楽子弟、地上へ旅立つ。 メイド妹、カスタードプディングを発明。 開門都市に同盟の商館が建つ。羊、牛などの地上の家畜の導入、貨幣経済の導入を進める。 開門都市の大通り補修計画 機怪族、バネ板式の馬車を発明。 同盟、聖教会に小麦引き渡し証書を売却。中央の貴族や領主は教会に小麦を引き渡す義務を負う。同盟、大量の新金貨を獲得。 大空洞の木製の橋完成 赤馬国の外交特使、氷の国を訪れ三ヶ国通商同盟への参加を表明。 冬の国で里戸制度と戸籍調査が進む。それにより予算が組めるようになる。 マスケットの後継機であるフリントロックの研究が始まる。 銃の部品ごとの分業体制が始まり生産速度が上がる。 メイド姉、旅立つ。 第二回大氏族会議。銀虎公の提案により蒼魔族に降伏勧告を送る。書面は紋様の長が行う。 火竜公女、九族大路および十八枝道を提案。その工費を確保するために債符を起こす。 火竜公女、勇者と決別。 青年商人、魔界で債を興す。 湖の国で奏楽子弟とメイド姉が出会う。 鬼呼族の姫巫女、土木職人集団である普請組を立ち上げる。 メイド姉と奏楽子弟、湖の国の修道院の文書館で調査。五大精霊の伝承を発見。 蒼魔族軍約25,000が蒼魔族領を出る。民間人約一六万人は取り残される。 蒼魔族軍、大空洞を通り、白夜の国に侵攻。白夜王を殺害し、白夜の国を征服。 冬寂王、鉄の国へ向かい、三ヶ国通商同盟の本部を鉄の国へ移す。 同盟、聖王国の戦争準備を受け、鉄・石炭の流通を押さえる。 税収不足の楡の国、野盗を用いて冬の国から略奪する計画 蒼魔騎兵2000、鉄の国国境を威力偵察。軍人子弟、投石機で国境の道の崖を崩し閉鎖。 魔王回復し会議に復帰。大氏族会議、蒼魔族討伐遠征を決定。総大将魔王、右軍将軍銀虎公(8000)、左軍将軍東の砦将。妖精女王を外交特使。碧鋼大将率いる機怪族は旧蒼魔族領の金山・鉱山・工房を封鎖凍結し、領民を統治。 メイド姉と奏楽子弟、聖王国聖光教会の大教会の書庫に潜入。宝珠の伝説を発見。メイド姉と奏楽子弟、外なる図書館へ。 貴族子弟とメイド妹、氷の国の外れの交易村で器用な少年を回収。 三ヶ国通商同盟、南部連合に拡大。参加国は冬の国、氷の国、鉄の国、湖の国、梢の国、葦風の国、赤馬の国、および自由交易都市複数。 南部連合の軍勢 軍人子弟軍3500 + 冬の国5000(女騎士の騎馬部隊500、冬寂王の部隊、歩兵部隊1500の合計2000 第二次編成部隊3000) = 合計約8500。氷の国は鉄の国国境付近の哨戒。 大主教、第三次聖鍵遠征軍に参加する貴族・領主の借金や借入物の支払いを一時的に免除。そのため中央の多くの領主・貴族が第三次聖鍵遠征軍に参加。物価高の影響もあり、農奴開拓民も多数参加。 第三次聖鍵遠征軍約10万、南へ進軍。 聖王国、蒼魔族と馬車4500台分の食料および武具4000人分と、馬車450台分の硝石を取引。なお、蒼魔族には450台分の硝石が残る。 蔓穂ヶ原の戦い 紫涙河源流付近の泥炭地、蔓穂ヶ原に布陣。 南部連合、冬国騎馬500、歩兵1500、鉄国3500、合計5500。1週間後に冬国二次編成部隊3000追加。鉄国開拓民の工兵多数。 蒼魔族20,000、奴隷歩兵多数 貴族子弟一行、冬の国辺境の森林の野盗化した傭兵団に白夜の国の首都解放を要請。 蔓穂ヶ原の戦い 第三次聖鍵遠征軍乱入。鉄の国の開拓兵と交戦。 妖精女王、三ヶ国の王たちに蒼魔族討伐のための魔王軍の通行許可を依頼。合わせて三ヶ国通商同盟との停戦を求める。 勇者、蒼魔の刻印王と交戦 傭兵団、白夜の首都を解放。 魔王軍、蒼魔族の側面より攻撃。 百合騎士団、大規模集団術法で勇者と刻印王を捕縛。 第三次聖鍵遠征軍約四万、南部連合軍、蒼魔族、魔王軍に無差別発砲。魔王軍撤退。 勇者、執事と傭兵団に救助される。刻印王、傭兵隊長に討たれる。傭兵、教会軍と交戦し壊滅。 南部諸王国軍、堰を切り蔓穂ヶ原の水位を上げ、泥炭を延焼させて撤退。 聖鍵遠征軍、白夜の国を制圧。新生白夜直轄領となる。大空洞への海路を確保する。 メイド姉と奏楽子弟別れる 南部諸王国軍の被害約3500、蒼魔族二万ほぼ壊滅、聖鍵遠征軍被害約6000 正式に南部連合結成を宣言。三ヶ国通商同盟解散。 同盟、銅の国にある中央の秘密性鉄公房の諜報開始。 貴族子弟と生き残った傭兵ら、聖鍵遠征軍の硝石を盗む。 4年目夏 フリントロックの作成始まる。 大空洞の橋のいくつかが完成する 中年商人、土木子弟に開門都市の防壁工事を依頼。 南部連合と魔族の停戦平和条約の交渉が進む。 鉄国に滞在する氏族連合軍、撤収へ メイド姉、傭兵らと合流し、隊長代行となる。教会軍に発見されたため、隠した硝石を爆破。 中央諸国で金属確保のための教会の鐘の接収が始まる。 魔王、外なる図書館に向かい、ライフルの技術を調査。 4年目秋 鉄の増産のため、中央諸国で木炭の価格高騰。 フリントロックの量産が始まる。 メイド姉ら、白夜直轄領で船を奪い極大陸へ向かう。 魔王、鉄の国のギルドでライフル作成交渉。 勇者、女魔法使いの話を聞き、単独行動へ。 冬の国の首都で妖精族の領事館の建設 メイド姉、魔界へ到着。冬国諜報部員と接触。火焔山脈へ向かう。貴族子弟は開門都市へ。 第三次聖鍵遠征軍、白夜直轄領より魔界へ進発。総勢約243,000名(マスケット部隊10万、フリントロック部隊250、槍兵・大盾部隊14万、貴族軍35,000、騎馬戦力1万)、非軍事参加者80,000。残存部隊5000、槍兵4000、落葉の国に管理を一任。 天然痘の予防法に対する手紙が氷の国に殺到。 勇者、王弟元帥ら第三次聖鍵遠征軍に接触し、同行する。 同盟、湖の国を渡る木炭に馬車一台あたり金貨60枚の関税をかけるよう要請。銅の国でのマスケット製造を遅らせるため。 同盟、教会に代わり為替業務を行うことを目論む。 第三次聖鍵遠征軍、魔界到着 聖百合騎士団、勇者の身柄引き渡し要請。 開門都市、聖鍵遠征軍接近を竜族、鬼呼族、旧蒼魔族領の機怪族に警告。市民にも公にする。 王弟元帥、別働隊5万を率いて旧蒼魔族領へ。本隊は約15万 メイド姉、火焔山脈に到着。火竜大公に「ひかりのたま」を譲るよう要請。それに対し、火竜大公はという遠征軍の幾ばくかでも引かせるという条件を出す。 鬼呼の姫巫女、紋様の長、開門都市に到着。巨人族・獣人族・竜族の兵も集結し、総勢6万 開門都市の攻防戦 聖鍵遠征軍側司令官、霧の国の青灰王。マスケットによる飽和攻撃により防衛側の約半数30,000が戦死。 魔王軍、開門都市前の戦場に到着し、撤退支援。 銀虎公、魔王をかばい戦死。魔王軍、開門都市に入城。 聖鍵遠征軍、開門都市砲撃開始。 同盟、教会の為替証を大量購入。 女騎士、修道院騎士団と義勇兵を率いて魔界へ出発 南部連合会議、派兵を決定。 同盟、西の海岸自由都市などで大量の為替を現金化。その都市の教会で資金不足発生。パニックに陥った領主から為替を買い取る。 メイド姉、旧蒼魔族領を占領しているかのように装い、王弟元帥軍を足止め。王弟元帥、食料馬車4000台分、硝石、馬車1,000台分の供出を求める。勇者、王弟元帥と交渉を続ける 魔王、火竜大公への白紙委任状を火竜公女に託す。 メイド姉ら、食料馬車を供出。5日の足止め中に領内の食料の持ちだし、隠蔽、鉱山の閉鎖が進む。 王弟元帥、聖鍵遠征軍本隊より帰還要請を受ける。 副官率いる獣人族部隊、遠征軍の宿営地・集積地を襲撃。 青年商人、聖王都八角宮殿にて同盟の為替業務許可の勅命を得る。教会に、為替が降りなかったことによる損害賠償金貨33億枚を請求する。聖国王、その33億の代わりに聖王都に湖畔修道会を建築する許可を出す。 メイド姉、食料850台および医薬品を供出。王弟元帥、旧蒼魔族領から開門都市へ。 メイド姉、勇者を名乗る。 女騎士の軍、副官の軍と合流。総勢約7000。集積地襲撃を続ける 4年目冬 火竜公女、青年商人に助けを求める。 南部連合軍30,000、大空洞を超える。 王弟元帥、開門都市前の聖鍵遠征軍本隊に戻る。後方の南部連合軍迎撃に向かう。 青年商人、火竜大公に結納品を納める。 青年商人、火竜公女によって魔王を名乗らされ、火竜公女は勇者を名乗る。 火竜公女、火竜大公に開門都市での忽鄰塔開催を要請。 王弟元帥、馬防柵を設置。 城壁への狂信兵突撃が続く 女騎士の軍、南部連合軍と合流。 青年商人、開門都市で魔王と会い、都市防衛を引き継ぐ。 聖鍵遠征軍、人間爆弾で開門都市の防壁・南部大門を突破。市街戦に突入。聖鍵遠征軍、指揮系統混乱。 勇者、メイド姉一行から離脱。開門都市へ向かう。 南部連合軍、王弟元帥軍と交戦。 勇者、招嵐万雨呪で開門都市に雨を降らせる。 農奴兵の一部、食料不足により、反乱を企てる。 大司教、捕縛祈祷で勇者の力を吸収。 軍人子弟、女騎士より南部連合軍の采配を預かる。女騎士離脱。 執事、大司教と交戦し死亡。 女魔法使いとメイド長、天塔起動システムの調査・修理・清掃を行う。 魔王、勇者と合流 王弟元帥軍と南部諸王国の戦闘による王弟元帥軍の被害4000 南部連合軍、夜間に開門都市側へ移動開始 東の砦将率いる開門都市南門周辺に放火。北門の包囲を解かせるための陽動を行う。 南部連合軍に王弟元帥軍の決死隊6000が接近。ライフル兵、指揮系統を分断。 大主教、聖戦を宣言。全兵力を都市と後方に振り分ける。 南部連合軍、王弟元帥軍の前に食料と開拓民募集のビラを乗せた馬車を置き撤退。食料の奪い合いで前線混乱。 女魔法使い天塔起動。勇者と魔王と女騎士、天塔を登る。 大主教、従軍大司祭を殺害。天塔を登る。 百合騎士団隊長、カノーネによる同志討ちをはじめ遠征軍混乱。 南部連合軍、聖鍵遠征軍の兵士の受け入れ、収容を開始。 忽鄰塔により魔族数万が開門都市に接近。 女騎士、大主教と交戦。 器用な少年ら傭兵一行、開門都市の9つの丘の神殿の鐘楼で鐘を鳴らす。 王弟元帥軍、南部連合軍、開門都市軍、メイド姉一行が一堂に会する。 メイド姉、王弟元帥に光の精霊の聖骸として「ひかりのたま」を贈与。 女騎士、大主教を打ち破る 女魔法使い、解放された歴代魔王の魂を自らの体に封じ込め死亡? 青灰王と百合騎士団隊長、死亡? 開門都市の戦闘停止へ。 魔王と勇者、光の精霊を説得。そして光の精霊の救済を願う。 不死鳥世界をめぐる。 魔王、勇者、女騎士、別大陸にて生存? 6年目 火竜大公病に伏せる 7年目 火竜大公、病死 名前 コメント すべてのコメントを見る
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<前6-1へ|次6-3へ> 魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」6-2 196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 18 20 59.62 ID LAEzTxgP 東の砦将「しかし、魔界は地上と比べれば豊かだよな」 副官「そうですね~」 メイド姉「魔界?」 魔王「しまった」 東の砦将「云っちゃダメだったのか?」 勇者「まだ内緒にしてたんだよ」 メイド長「困りましたね」 女騎士「そんなことか」 勇者「女騎士。そんなことって云うけれど、 なかなかこれはデリケートでさ」 女騎士「わたしに任せろ」ズシャァ 勇者「上手くごまかしてくれ」 メイド姉「魔界って、あの魔界ですか?」 女騎士「そうだ」えへん メイド長「……」 魔王「まんま認めてるではないかっ!?」 女騎士「ここは魔界ので一番の高級リゾートでな」 メイド長「たしかに一番高級、はあってますね」 女騎士「あちらにいる君たちの主人はこのリゾートの持ち主でもある」 198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 18 23 40.39 ID LAEzTxgP メイド姉「ご当主さまが!?」 魔王「ま、まぁな」 女騎士「そんなわけで格安利用できたのだ」 メイド姉「そうだったんですか。ご当主様はどこかの 貴族だと思っていましたが、こんな領地をお持ちとは」 メイド妹「うんうん、美味しかった」 メイド長「微妙なずれが気に掛かりますね」 東の砦将「いや、いくらなんでも魔界だぞ」 副官「あんなにけろっと受け入れられるものですか?」 メイド姉「では、魔界の貴族様なんですね?」 魔王「あ。ああ……貴族というか、なんというか……」 女騎士「有り体に言えば王族なのだ」 メイド姉「それで魔王様ですか。やっと得心しました。 以前から、まおー様とか魔王様などの呼びかけを受けて らっしゃいましたから、不思議には思ってたんです」 メイド妹「お姉ちゃん、どうゆう事?」 メイド姉「えーっと。うーん……」 メイド妹「?」 メイド姉「ご当主様は、美味しい料理のたくさん出てくる お城をもってるんだって。で、地元には今の屋敷とは 別の領地もお持ちなのですって」 メイド妹「そっか! お金持ちなんだっ♪」 勇者「大物だっ!?」 199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 18 25 40.80 ID LAEzTxgP 魔王「いや、お金はあんまり無いのだが……。 城も代々のお下がりで維持費も馬鹿にならないし。 直轄領からの税収はインフラと領地運営でかつかつだし……」 メイド姉「没落した偉い貴族様なんですって」 メイド妹「没落はどっちでも良いよぉ。美味しい料理が重要だよ」 メイド姉「それでも、ご飯は美味しいのじゃないかしら」 メイド妹「美味しい?」 メイド長「昨日でた宴席料理のような物が基本です」 メイド妹「すっごいねぇ! お金持ちだよ、お姉ちゃん! ご馳走も出てくるし、料理も上手だよ~♪」 魔王「いやっ。そのっ。なにもわたしが作ってる訳じゃ……」 東の砦将「これはこれで逸材だな。ちびの嬢ちゃん」 メイド姉「そうね」にこにこ メイド妹「当主のお姉ちゃんは偉いと思ってたけれど 本当に偉かったんだね~。すごいよぉ、また料理教えて貰おう!」 女騎士「……ぷっ。くくくくっ」 副官「あはははっ」 メイド姉「あんまり邪魔をしたらダメですよ。忙しいのですから」 メイド妹「うんっ♪」 メイド長「あらあら、まぁまぁ」 魔王「わたしは料理なんてまったく……」 勇者「魔族ってあたりは何のショックもないんだなぁ」 200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 18 55 13.04 ID LAEzTxgP ――魔王城東翼、別館、古城民宿“まおー荘”滝の温泉 ザザァ、カポーン 女騎士「それにしても……。はぅぅぅん」 女魔法使い「……」 女騎士「食べて温泉、ごろごろして温泉、そして宴会だなぁ」 女魔法使い「……それが温泉宿」 魔王「慰労であるからな」きゅっきゅ 女騎士「うん……。あ゛あ゛」 魔王「なんて声を出すのだ」 女騎士「熱い湯に入ると自然に漏れるのだ。仕方ない」 女魔法使い「……はぅぅ」 魔王「……ふぅぅ」 女騎士「……平和だなぁ」 女魔法使い「……」 魔王「魔王城だからな」 女騎士「やはり、あれか?」 魔王「?」 女騎士「こういう生活を続けていると……肉がつくのか?」 女魔法使い「……なるほど」 魔王「そんなことはないぞ。 わたしだってこんなに温泉三昧なのは初めてなくらいだ。 幼少の時からこっち、研究生活一筋だったからな」 201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 18 56 37.42 ID LAEzTxgP 女騎士「研究かぁ……はぅぅ」 魔王「言っておくが肉を増やす研究ではないぞ」 女騎士「自慢なのか」 女魔法使い「……コンプレックスとナルシズムの軋む音がする」 魔王「いっ、いいではないか。事実だっ」 女騎士「ろくな運動もせずに不摂生をしているから贅肉がつくのだ」 魔王「わたしのは駄肉だっ。まだ贅肉ではないっ」 女騎士「どういう区別で使ってるんだ?」 魔王「そ、それはメイド長が……」 女騎士「?」 魔王「“男を捕まえられない肉は宝の持ち腐れだから駄肉” だって云っていたんだ。魔族の女性として恥ずかしいと」 女騎士「どうも魔族のそのあたりの文化は直接的すぎると思う」 女魔法使い「……同意」 魔王「わたしが創った文化ではないっ」 女騎士「もっと他にも色々あるだろう。細やかさとか、 気配りとか、家のことを細々と整える能力とかっ」 女魔法使い「……女騎士には一つもない」 女騎士「それ以外にもあるっ。突進力とか剣技とか武勇とか 堅固な守りとか、詠唱能力とかっ」 魔王「魔族の文化だって、破壊力で異性を物にしようというほど 無骨で野蛮ではないぞ」 202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 18 58 11.67 ID LAEzTxgP 女騎士「愛情とか、貞節とか、誠意とかはどうなんだ」 魔王「そんな物はあっても当たり前だ。当たり前の物が あるだけではライバルに勝てないではないか」 女騎士「そうなのか?」 魔王「貞節については、地上の方が相当に厳しいと思うがな」 女騎士「ふむ……」 魔王「こちらでは、貞節は貞節で重要とされるが、 それは精神的な関係においてだな。 結婚に関してはまた少し別だ。 特に身分が高い場合、子供を残すことも重要だからな」 女騎士「それは、地上の王族と似たような事情か? たしかに王族ともなれば、側室を多数かかえるしな」 魔王「その“側室”という言い方がこちら風に云えば 愛情や誠意の部分で問題がある、と云うことなのだろうな。 心の問題を正室、側室などと順番をつけるのは良くない、と」 女騎士「それで重婚するのか?」 魔王「重婚というとなにやら犯罪的だが、まぁそうだ。 複数を相手とする婚姻関係は、さほど珍しい物ではないな。 だがしかしその辺は氏族にもよる。 蒼魔族などは純潔を重視するから、一対一以外認めようとしない。 そのかわり兄妹で結婚することも一般的だ」 女騎士「魔界ってのはいろいろ有るんだなぁ」 女魔法使い「……人間だって、色々」 魔王「そういうことだな」 203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 19 00 00.40 ID LAEzTxgP 女騎士「それにしたって」ちらっ 魔王「はぅぅ……」 ばゆん 女騎士「……」 ちょいん 女魔法使い「……すぅ」 ぷにり 女騎士「身長だって大差がないのに、何でこんなに 戦力差があるのだ。寡兵にもほどがあるぞ」 魔王「何を言っているのだ?」 女騎士「なんでもない」 女魔法使い「……すぅ。……すぅ」ごぼ 魔王「湯に入ると実感する。肩が凝るのはやはり これのせいなのだ。重しが取れて、すぅーっとするようだぞ」 女騎士「……愛剣・惨殺廻天さえあればっ」ぎりぎりっ 女魔法使い「……すぅ」ごぼごぼごぼ 魔王「魔法使い殿も、なかなか可愛らしい割には ボリュームもあるのだな。着やせというのか。 ところで、なんで水面につっぷしているのだ?」 女魔法使い がぼがぼがぼがぼ 女騎士「その状況で何で寝続けられるんだっ!?」 217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 19 24 10.46 ID LAEzTxgP ――魔王城東翼、別館、古城民宿“まおー荘”中庭 さらさらさら…… メイド姉「……」 さらさらさら…… メイド長「良い風ですね」 メイド姉「あっ。はい……。メイド長」 メイド姉「……」 メイド長「……」 さらさらさら…… メイド長「やっぱり、ショックでしたか」 メイド姉「……」 メイド長「騙していたことになるのでしょうね」 メイド姉「それは、違います。ちょっとびっくりでしたけど。 ……妹は本当にけろっとしていましたけどね。 あの娘は本当に強いから」 メイド長「……」 メイド姉「――たとえ当主様が魔族でも、メイド長や 勇者様が魔族でも、わたし達が救われたという事実には 変わりありません。 あのときの一晩の温かさと食事は、 わたし達を死から救ってくれましたけれど、 それだけではないもっと大事な物も救って貰ったんです」 219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 19 27 30.57 ID LAEzTxgP メイド姉「でも、それとは別に、やっぱりショックです」 メイド長「……」 さらさらさら…… メイド姉「わたしは今まで、戦争という物については よく知らなくて、ただひたすらに恐ろしかった。 鉄の国でわたしに剣を向けたのは、 同じ南部諸王国の兵士の人でした……。 その狂ったような眼差しが忘れられなくて いまでも夜中に飛び起きる事があるんです。 だから戦争は恐ろしくて、狂っていて 絶対にしてはいけないこと……そう思いました」 メイド長「……」 メイド姉「でも魔族は魔族だから…… そんな風に考えて……。ううん、考えもせずに ただそういう風に納得していた自分がいました。 “魔族との戦争は戦争じゃない”そう考えてるわたし。 ショックを受けているのはその自分です。 魔族は悪だからって信じていたから そうじゃないって判って、 今まで自分の一部分だった古いわたしが ショックを受けているんです」 メイド長「魔族が善とは限りませんよ」 メイド姉「でも、悪ではない。 わたしは当主様もメイド長さまも知っていますから、 そんなことは判ります」 さらさらさら…… メイド姉「むかし、わたしは当主様に尋ねたことがあるんです」 220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 19 30 56.16 ID LAEzTxgP メイド姉「“戦争って何ですか?”って」 メイド長「……」 さらさらさら…… メイド姉「当主様は云いました。 “村に2人の子供がいて、出会う。 あの子は僕ではない。僕はあの子ではない。 2人は別の存在だ。別の存在が出会う。 そこで起こることの一部分が、争いなんだ。 戦争は沢山の人が死ぬ。 憎しみと悲しみと、愚かさと狂気が支配するのが戦争だ。 経済的に見れば巨大消費で、歴史的に見れば損失だ。 でも、そんな悲惨も、出会いの一部なんだ。 知り合うための過程の一形態なんだよ” ――って」 メイド長「まおー様がそんなことを……」 メイド姉「とても、哀しそうでした」 メイド長「……」 メイド姉「あのときのわたしは、少しも判りませんでした。 同じ人間なのに、偉い人の命令で戦っているだけだ。 これは“出会い”なんかじゃない。 そんなことを思いました。 当主様が何を思ってそんなことを仰ったのか、 少しも判らなかった」 メイド長「……」 メイド姉「今でも、正直に言えば、判ってはいません。 どのような気持ちで、あんな表情をなされたのか。 でも、判らなくてはならないと思うんです」 221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 19 32 59.30 ID LAEzTxgP メイド長「強くなりましたね」 メイド姉「そんなことはありませんっ」 メイド長「あなたも、妹も……こほんっ」 メイド姉「はい?」 メイド長「自慢の弟子です」 メイド姉「あ……」 メイド長「……」 メイド姉「……」じわぁっ さらさらさら…… メイド長「入りましょう。身体が冷えますよ」 メイド姉「はい」 メイド長「メイド姉?」 メイド姉「はい」 メイド長「世界は広大で、果てがない。 そこには無数の魂持つ者がいて 残酷で汚らしく醜く歪んだ、でも暖かく穏やかで美しい ありとあらゆる関係と存在をつくっています。 あなたにはすでに翼がついています。 だからいつかそれらを見て理解できると思います。 諦めなければ、きっと」 メイド姉「はい。――先生」 228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 19 51 54.30 ID LAEzTxgP ――魔王城東翼、別館、古城民宿“まおー荘”エントランス 東の砦将「よーっし。荷物もまとまったぞ」 副官「たいした物はもってきませんでしたしね」 メイド姉「わたし達もまとまりました!」 メイド妹「お土産いっぱーい♪」 メイド長「まおー様、よろしいですか?」 魔王「ん。準備万端だ」 女騎士「移動時間がないというのは本当に便利だな」 勇者「一応ほら、奥義呪文だしな」 東の砦将「いやー。誰にも信用されないだろうな。 魔王上で温泉に入ってきたとか云ったって」 副官「そうですねぇ、まぁいいじゃないですか」 女騎士「そういや、魔法使いは?」 東の砦将「ん? さっきそこらを歩いていたような」 とてててててっ 女魔法使い「……到着」 メイド長「では、帰りましょう」 魔王「勇者は砦将殿を先にお送りしてくれ。待ってるから」 女魔法使い「いい。わたしがする」 勇者「お、いいのか? 開門都市の場所、判るのか?」 女魔法使い こくり 230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 19 53 25.70 ID LAEzTxgP 東の砦将「よっし、じゃぁ、魔法使い殿と行くかぁ」 副官「よろしくお願いします」 女魔法使い「……ごきげん」 しゅいんっ メイド長「ではこちらも」 メイド妹「冬越し村に帰ろう~♪」 魔王「勇者、頼むぞ」 勇者「ああ!」 女騎士「これ以上温泉につかっていると、 色んな事を投げ出してしまいそうだからな」 魔王「帰れば山ほど仕事が待っているさ」 勇者「そうだな」 メイド長「またすぐ来ることになります」 魔王「うむ」 女騎士「え?」 魔王「月が開ければ、すぐにでも忽鄰塔だ」 勇者「情報を集めて、交換条件に使えそうなカードの交渉を すすめないとな。それから冬寂王や、中央の様子も心配だ」 女騎士「そうだな。帰ろう!」 勇者「任せとけ」 しゅわんっ! 231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 20 00 28.24 ID LAEzTxgP ――地下世界、大河沿いの街、郊外の庵 奏楽子弟「おーい! おーぅい!」 ガキン! ドグチャ 奏楽子弟「なんてボロ屋なのよ、まったく。 うっわ、こ、これ何っ!? た、食べ物っ!? ぐちゃぐちゃじゃないっ。 おーうい! いるんでしょー? 起きてよー!」 土木子弟「なんだー」 奏楽子弟「帰ったわよ」 土木子弟「あれ? どこから?」 奏楽子弟「『開門都市』に行ってくるって云ったでしょ!」 土木子弟「そうだっけ? そう言えば、しばらく会ってなかったな」 奏楽子弟「二ヶ月も会ってないのよっ! ほら、これお土産っ! それに食事もしてないだろうから こっちは出来合の焼きめしっ。ほら、お茶もっ」 土木子弟「ありがとっ。ふわぁーあぁ」 奏楽子弟「ほっとくといつまでたってもやってるんだから」 232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 20 01 56.53 ID LAEzTxgP 土木子弟「仕方ない。工夫と設計、管理と運用。 土木ってのは奥が深いんだ。 師匠が残してくれた本だって完全に理解したと云えるのは 1冊もない。治水からしてまだまだだ」 奏楽子弟「“テキストに溺れる事なかれ”って 云われてるでしょう。 いっくら学んだって実践しなきゃ意味なんて無いじゃないのよ」 土木子弟「そんなこと云われてもなぁ。 そっちの音楽や叙述とちがって、土木ってのは馬鹿みたいに 人でも金も必要なんだよ。一人でやるには限界がある」 奏楽子弟「兄妹弟子がこのていたらくとは、 あたし情けないわよ……」 土木子弟「そういうなよ。やっとここの近くの村は 一通りの潅漑指導が終わったんだ」 奏楽子弟「どうだった?」 土木子弟「ま、生産性は上がったんじゃないか? 土木ってのはすぐには結果が出ないから、 数年のオーダーで改良をしていくべきだと思うけれど、 耕作可能面積は倍近く増えたはずだ。 あとは河が肥料を運んでくれるのを待てば良いな」 奏楽子弟「へぇ、善行したじゃない」 土木子弟「まぁねー」 奏楽子弟「で、報酬は?」 土木子弟「ぼちぼちかな。ほらっ」 234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 20 03 34.61 ID LAEzTxgP 奏楽子弟「わぉ、すごっ!」 土木子弟「やるよ」 奏楽子弟「ええっ。いいよ、そんなのっ!」 土木子弟「俺の稼ぎがない時は、なんだかんだと 面倒見てくれたじゃないか」 奏楽子弟「そりゃ、ほら。演奏ってのは日銭になるから」 土木子弟「こっちは長い時間かけて報酬が出る。 山分けすれば、同じことさ」 奏楽子弟「そう? ……じゃ、預かっといたげる」 土木子弟「おう、頼んだ」 奏楽子弟「……」 土木子弟「……もぎゅもぎゅ」 奏楽子弟「ここの仕事は、一段落?」 土木子弟「ああ」 奏楽子弟「どうしよっか」 土木子弟「つってもなぁ。次の仕事は決まってないし。 師匠はどこに行っちゃったのかまったく判らないし」 奏楽子弟「うん……」 土木子弟「もっと色んな工事をしてみたいけれど、大規模な 潅漑や堤防の作成、水道や道路の敷設、築城なんてのは 大氏族の族長でもないとやらないし。 俺、平民だからそんなコネはないしさ」 奏楽子弟「まったく稼ぎにならない技術だなぁ」 土木子弟「何を言う。土木は技術の王様なんだぞ」 235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 20 04 58.06 ID LAEzTxgP 奏楽子弟「へー」 土木子弟「師匠が云ってたんだ」 奏楽子弟「師匠はあれはあれで浮世離れした人だから……」 土木子弟「天才だ」 奏楽子弟「浮世離れした乳だったからなぁ」 土木子弟「天才だ」 奏楽子弟「ま、それはいいとして。ほらっ」 土木子弟「え? なんだよ?」 奏楽子弟「出掛けるよ」 土木子弟「どこへ?」 奏楽子弟「仕事、無いんでしょう? 『開門都市』は今すごく景気がよいみたいなのよ。 城壁の修理とか道路の敷設とか、そんな話しもでているしさ。 だんだん交易が戻ってきたから税収も上がってるんだって。 おまけにあそこはどこの氏族にも支配されていない独立都市。 わたし達みたいな妖精族と鬼呼族の若造でも 何とか仕事にありつけるわよ」 土木子弟「そりゃ、いい話だな」 奏楽子弟「いける?」 土木子弟「師匠の本の他にはもっていく物もろくにない」 奏楽子弟「じゃぁ、旅立とう♪」 土木子弟「でかい仕事にありつきたいもんだ」 奏楽子弟「あたしだってサーガの一本も書き上げたいわよ」 258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 01 59.48 ID LAEzTxgP ――冬の王宮、執務室 執事「そうではなくて、お茶は濃いめ。砂糖は二つ」 宮殿女官「は、はぁ」 文官「生産物税の書類はどこに仕舞ってあるのでしょうか?」 執事「去年の分までは商人子弟殿の執務室。 それ以前は文書館ですな」 宮殿女官「冬の女王への親書の文面が出来ました」 文官「それは若にお見せしてご裁可を頂くように」 ばたばた ばたばた 冬寂王「忙しそうだな」 執事「おお、若」 冬寂王「やはり大変か?」 執事「いえいえなんの。せっかくのお役目ですからな」 冬寂王「やはり少し心配だが」 執事「心配めさるな、若。これでも爺は若い頃は ちょっと無茶するダンディーでならしていたのですぞ」 冬寂王「余計に心配だ」 執事「とはいえ、このお役目、他にこなせる人もおりますまい?」 冬寂王「それはそうなのだが」 259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 03 06.03 ID LAEzTxgP 諜報局武官「局長。選抜隊準備整ってございます」 執事「よし、乙種兵装で待機」 諜報局武官「はっ」 冬寂王「魔界の奥となると連絡もままなるまいな」 執事「そうともいえますまい。何とか手立てを見つけます。 潜入偵察とは腕が鳴りますなぁ。 若い頃を思い出して、うきうき心が弾みまする」 冬寂王「くれぐれも若い娘に手を出さぬようにな」 執事「……」 冬寂王「しっかと申しつけたからな」 執事「はぁ……。しょんぼりでございますなぁ……」 冬寂王「爺の役目は調査と、和平の可能性の模索だ」 執事「畏まってございます」 冬寂王「出来れば、今魔族との間に戦争は起こしたくはない。 国内が流入した民であふれかえり、産業が興っているこのとき 中央との確執だけでも手一杯だ」 執事「はっ」 冬寂王「領民の反応を考えると、 軽々な言質を与える事など出来るわけもないが わたしとしては、何らかの停戦協定なり 秘密協定などを作ることも視野に入れている。 いや、その方がどれだけ助かることかと思っている」 執事「さようでございますなぁ」 260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 04 25.54 ID LAEzTxgP 執事「魔界では、いや地下世界では活発な動きがあるようです。 『開門都市』は魔族に奪還されたと云うことですが、 皆殺しにされたと中央が弾劾していた、 商人を中心とした民間人の人間が生き残っているようで」 冬寂王「ふむ……」 執事「どれくらい生き残っておるかは判りませぬが 渡りがつけられれば情報のとっかかり程度にはなりましょう。 魔界には何度も渡りましたが、姿形は人間と変わらぬ 種族も沢山おります。 変装をして偵察する分にはさほど怪しまれたりもせぬでしょう」 冬寂王「出来る限り情報を集めてくれ」 執事「命に代えましても」 冬寂王「いや、それは代えんで良い」 執事「もう歳なのですから格好つけさせてください、若」 冬寂王「爺がいうと冗談にしか聞こえぬ」 執事「にょっほっほっほっ」 冬寂王「それにしても……」 執事「はい」 冬寂王「魔族とは何なのか……。 魔王とはどのような男なのか、最近よく考える……」 執事「ふむ」 冬寂王「世界を統べて、他と戦うとは、 あの世界ではおそらく並び立つもののいない英雄、 征服者と尊敬を受けているのだろうな」 執事「さようでございましょうな」 286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 50 22.89 ID LAEzTxgP ――氷の宮廷、小広間 貴族子弟「――と、そんなわけでして」 氷雪の女王「随分働いたようですね」 貴族子弟「いえいえ、食っては寝ての放蕩三昧でしたよ」 氷雪の女王「状況をとりまとめると、どうなりますか?」 貴族子弟「国の単位で三ヶ国通商への参加を希望しているのは、 湖の国、梢の国、葦風の国。この3つですね」 氷雪の女王「ふむ……」 貴族子弟「もっとも、表だって参加を唱えられそうなのは 湖の国だけ。他は“参加はしたいが教会は怖い”という 状況でしょう」 武官「やはり領土問題で?」 密使貴族「でしょうねー。赤馬の国をどうやっても無視できない」 氷雪の女王「もっともですね」 貴族子弟「逆に云えば、赤馬の国と……まぁ、あとはついでに 白夜の国ですか。この二つを説得できれば“挟み撃ち”は 無くなるわけですから、どの国も我が方へ参加を表明しや すくはなるんでしょうね」 氷雪の女王「農奴の件はどうなのですか?」 貴族子弟「それの前にまず、そのほかの領主のご説明をしましょう」 氷雪の女王「続けなさい」 287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 51 57.04 ID LAEzTxgP 貴族子弟「えーっと、領主は。……どこにやったかな」 ごそごそ 貴族子弟「ん。……こちらとの通商を望んでいるところは なんと! 24にものぼりますね。 その多くは自治都市を預かっているいわゆる都市領主ですけどね」 氷雪の女王「やはりその立場ですと、交易が気になりますか」 貴族子弟「ええ。小麦を始め物資が高騰して “売れない”と云うのも確かに痛いのでしょうが、 それよりなにより“荷が動かない”と云うのが痛いようで」 氷雪の女王「どういう事です?」 貴族子弟「物資の値段が高かろうと安かろうと、 自治都市を預かっている領主にとっては 直接影響が大きい訳じゃなかったんですよ。 特に交易だけで考えた場合はですね。 金貨2枚で買った物を3枚で売っても 金貨5枚で買った物を6枚で売っても、儲けは同じ金貨1枚でしょ」 氷雪の女王「ふむ」 貴族子弟「しかし、今回の事件で、物資の値段が上がってしまった。 あがったなりに売り買いがあれば良いんでしょうが、 物が売れないから荷が動かない。 荷が動かないと通行税も市門税も取れないんです。 歌船河のほとりのある都市の領主は、 河船税が去年の1/10になってしまったと嘆いていましたよ」 氷雪の女王「そういうことですか」 288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 53 42.77 ID LAEzTxgP 貴族子弟「彼らの立場からすれば、 いま一番荷が動いているように見えるのは南部です。 南部と関われば、物資の流れが生まれて税金が取れる。 何も自分の所で物を生み出さなくても 物が流れる通路になればお金が落ちてくると云う思惑です」 氷雪の女王「それはそれで、頼りがいがありませんね」 貴族子弟「ええ、まぁ。 ……例えば武器の輸出をしたとなれば あとから聖教会に睨まれるって事もあります。 でも、“武器とは知らず、荷の行き来の途中にあっただけの都市” であるだけなら、どうとでも言い逃れは出来ますからね。 通商を望んでいる、とは云ってもこちらの傘下に入りたい、 同盟したいと云うほど強く望んでいるのはいくつある事やら」 氷雪の女王「……」 貴族子弟「だが一方、彼ら都市領主は農奴の権利解放については そこまで目くじらを立ててはいませんよ。都市に住む職人や ギルドの関係者の殆どは農奴ではないわけですから」 氷雪の女王「そうですね」 貴族子弟「農奴の解放について神経を尖らせているのは、 耕作面積や教会の発言力が大きい国です。 麦の国や楡の国が代表格ですね。湖の国も本来大きいですが、 あそこは湖畔修道会発祥の地だけあって、農奴解放の報せが 早く浸透しました。下からの突き上げもあって、湖の国の 女王はこちらに親しい方へ傾いています」 氷雪の女王「ふむ」 貴族子弟「全般的に云うと、貴族には自信がないのでしょう」 290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 56 11.95 ID LAEzTxgP 氷雪の女王「自信、ですか?」 貴族子弟「ええ。貴族の暮らしは税金によってまかなわれて いるわけで、暮らしの物質的側面以外は、 身分制度によって支えられてるんですよね。 つまり、王によって“お前は有能だ!”と保証されて 農奴や家臣からは“あなた様に従います!”と崇められて、 それで精神的には満たされているわけですよ」 氷雪の女王「……」 貴族子弟「それにたいして、農奴という最下層の、 いわば“身分制度の底”を失ってしまうとどうなるか。 自分自身も世界もがらがらと崩れてしまうのじゃないか? その辺が不安でならないんでしょう。 見て判るとおり、農奴の解放を達成しつつある 我が通商同盟でだって、 開拓民や農民は、相変わらず税を納めている。 もちろん徐々に仕組みは変わっていっていますけどね。 貴族が居なくなったわけではないのです。 別に農奴解放=貴族は全員死刑なんてことはない。 でも、彼らは自信がないんでしょうね-。哀れなものです」 氷雪の女王「それにしては……」 貴族子弟「はい?」 氷雪の女王「貴族子弟は、貴族なのに随分余裕が あるように見えますね」 貴族子弟「ああ、それはもちろんですよ」 氷雪の女王「?」 貴族子弟「ぼかぁ、雅を信じていますからね。 連中は貴族のくせに、雅も文化も信じていやしないのです」 292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 22 58 09.59 ID LAEzTxgP 氷雪の女王「文化……」 貴族子弟「歌だの踊りだの芸術だのってのは 決して馬鹿にした物ではないのです。 犬がドレスを着ますか? 猫が絵を描きますか? 熊が詩作をしますか? 豚が歌劇を演じますか? そんなことをするのは魂を持つ我らだけですよ。 これぞ人間らしいと云うものです。 無駄に見えても、ちゃぁんと意味があるんです。 わたし達がわたし達であり、 わたし達の今日をわたし達の明日につなげるために 文化と洗練は続いていくんですよ。 貴族に生まれたのなら、 それくらい信じないでどうするんでしょうね? 下からおだてられないと貴族を続けていけないのなら とっとと商人にでも軍人にでもなってしまえばよいのに。 生まれただけで貴族面しているから、これっくらいのことで 動揺するんですよ。 “事はすべてエレガントに運べ”と祖母も云ってました」 氷雪の女王「……ふふふっ」くすくす 貴族子弟「女王陛下だってそう思いますよね?」 氷雪の女王「ええ、本当に。ああ、おかしい。くすっ」 貴族子弟「今後はいかがしましょう」 氷雪の女王「赤馬の国を頼みます」 貴族子弟「では」 氷雪の女王「ええ、もちろん。 事はすべてエレガントに運びなさい」 314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 23 48 26.86 ID LAEzTxgP ――鉄の国、王都宮殿、護民官詰め所 軍人子弟「うわぁぁぁあああ!?」 鉄国少尉「ど、どうしたんでありますか? 護民卿!」 軍人子弟「限界でござるよう」 がたがた 鉄国少尉「しっかりしてくださいよっ」 軍人子弟「拙者軍人なのにっ。軍人なのにっ」 鉄国少尉「わたしだって軍人ですってば」 軍人子弟「落ち着くでござる。拙者落ち着くでござるよ」 鉄国少尉「ゆっくり深呼吸でも」 軍人子弟「ひっひっふーひっひっふー」 鉄国少尉「それは妊婦では?」 軍人子弟「ひぃぃぃ、書類がぁ」がくがく 鉄国少尉「錯乱しすぎです、護民卿!」 軍人子弟「その“護民卿”というのが諸悪の根源でござるよっ。 拙者一介の軍人にて、街道防衛部隊指揮官だったはずなのに」 鉄国少尉「軍人が功を上げて階級が上がるのは当然じゃないですか」 軍人子弟「それがなんで卿なんてつくでござるかっ!」 鉄国少尉「それは、ほら。 鉄の国は軍人貴族で構成されてますから。 基本的に行政職は全員軍人ですし。 将官以上は全員部署を持って国の仕事しませんと。 “軍人は戦争の時しか仕事していないので、 平時は行政の仕事をすべし”というのが鉄の国のモットーです」 軍人子弟「ひぃぃ、騙されたでござるぅ!?」 320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 23 53 55.40 ID LAEzTxgP 鉄国少尉「まぁまぁ、現実をみすえてくださいよ」 軍人子弟「書類怖い書類怖い」ぶるぶる 鉄国少尉「そんなに怖い物ですかねぇ」 軍人子弟「書類間違えるとぶたれるでござる。 騎士殿が拙者を剣の腹でぶつでござるぅ。 学士どのが鉄定規でぶつでござるぅ。 椅子に座れなくなるでござるよ。 トイレで泣くでござるよ」ぶるぶる 鉄国少尉「何か過去にあったのかなぁ……」 軍人子弟「そっ、そんなことはないでござるよっ」がばっ 鉄国少尉「まぁ、落ち着いてくださいよ。茶でも飲んで。 書類が怖いのなら、俺が読んで聞かせますから。 なんせ子弟殿にほれこんで、あの峠からずっと ついてきたんですからね」 軍人子弟「有り難いでござる。拙者挫けそうでござった……」 鉄国少尉「んで、まぁ。死ぬほど沢山書類があるわけですが」 軍人子弟「ぐふっ」 鉄国少尉「目下のところは、これ。 これ一枚解決すれば書類の半分は解決しますよ」 軍人子弟「……どういう案件でござるか?」 鉄国少尉「ぶっちゃけ、“人が増えてるからどうにかしろ” という王様からの命令書ですよ」 322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/18(金) 23 57 17.77 ID LAEzTxgP 軍人子弟「はぁ? 人が増えたら良いではござらんか」 鉄国少尉「まぁ、良いことですけどね。 人が増えれば食べ物だって一杯作れるし、 戦争した時だって強いですから」 軍人子弟「で、ござるよね」 鉄国少尉「でも、とりあえずの所は問題が山積みな訳です。 そもそも何でこの国にここまで移民が来ているかって云うと 食料が豊富で農奴の解放が進んでいる三ヶ国通商同盟のなかで、 中央に対して国境線が比較的近いのが 冬の国と我が鉄の国だからですよね」 軍人子弟「そうでござるな」 鉄国少尉「しかし、そこでやってくる移民っていうのは 殆どが逃亡農奴や、貧しい開拓民で、 財産なんてろくに持っていなかったりするわけです。 たとえ財産を持っていた場合でも、一家族で他国へとやってきて いきなり食っていくのは相当に難しいですよね」 軍人子弟「そう言えばそうでござるなぁ」 鉄国少尉「今まではそういた移民は冬の国や氷の国にも お願いしたり、あちこちの村にちょっとずつ 引き受けて貰ったりして分散の処理してきたんですが、 それも限度を迎えているわけで」 軍人子弟「ふむふむ、それでどうしたんでござるか?」 鉄国少尉「そこで護民卿が解決すると」 軍人子弟「ほほう! ……それって拙者じゃござらんかっ!」 330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/19(土) 00 05 14.66 ID GDf918.P 鉄国少尉「そもそも護民卿ってのは民を護る役ですからね」 軍人子弟「ううう」 鉄国少尉「まぁ、さっきの話も問題ですが、 貧しくなって食い詰めた開拓民が溢れれば、 窃盗や略奪などの問題も起きてきます。 色んな国からやってきた人々は、文化も生活習慣も違いますから、 地元民とトラブルを起こすケースもありますよ。 ここにある山のような書類は、そういった苦情が多いんです。 もちろん、我ら護民卿の部隊が、酷い物については 対処しているわけですが、受け皿を作らないと苦情の量は 減らないんですよ」 軍人子弟「それは、その通りでござるな」 鉄国少尉「……」 軍人子弟「……」 鉄国少尉「どうです?」 軍人子弟「うーん。……師匠の教えでも、いくつかのケースは 学んだんでござるが……。開拓民、でござるかぁ」 鉄国少尉「……」 軍人子弟(確かにやっかいでござるねぇ。 場合によっては暴動なんてことも起きかねないでござるし、 何よりも、無秩序に開拓を行った場合、防衛上の飛び地が 無数に出来る恐れもあるでござるし……) 331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/19(土) 00 07 32.41 ID GDf918.P 軍人子弟「ギルドはどうでござるか?」 鉄国少尉「ギルドですか?」 軍人子弟「鉄工ギルドは、徒弟として受け入れてくれたりは しないでござるかね?」 鉄国少尉「はぁ、それは聞いてみますね。 ギルド評議会で良いのかな。 ……それにしても徒弟ですから、 多くて5人とか10人の世界じゃないでしょうかね……」 軍人子弟「で、ござるか。とすると、そもそもの工房を こちらで用意して、職人を招聘して教えて貰うとか。 ……工房よりも大規模になるでござるかねぇ」 鉄国少尉「工房ですか?」 軍人子弟「いやいや、違うでござるね。……うーん。とりあえず」 鉄国少尉「とりあえず?」 軍人子弟「希望者は全て軍で雇用するでござるよ」 鉄国少尉「はぁ!?」 軍人子弟「だって、“軍人は平時は行政の仕事をする”のでござろう? それなら兵科を新設するでござる。工兵の下に。 平時は農業を営む、半農半軍の組織を作るのでござるね。 軍務は、とりあえず5年。5年つとめれば、適当な金額と 農地を与えると云うことで設立できるでござろう」 鉄国少尉「軍で、ですか」 334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/19(土) 00 09 13.10 ID GDf918.P 軍人子弟「妻子連れであっても受け入れ可能なように、 年齢規制も広げるでござる。 氷の国に近い荒れ地や森林に送り出して開墾を お願いするでござるよ。 あのあたりであればそうそう戦にも巻き込まれぬ内側だし 河もあれば丘もあるでござろう? 人手さえあれば 優良な放牧地とのうちになるはずだと聞いてござった」 鉄国少尉「支援体制は? 食料などはどうするんですか?」 軍人子弟「軍人でござるから、当然国家からの支給を すべきでござろうね。 この件については直接、鉄腕王に奏上するでござる。 ただ、馬鈴薯の生育速度を上手に使えば3年で 十分に元は取れるでござろう」 鉄国少尉「はぁ」メモメモ 軍人子弟「軍内部にも開拓民出身、開拓民の子弟だった 軍人は多く在籍しているでござろう?」 鉄国少尉「それはもう。わたしがそうだったくらいですからね」 軍人子弟「7人ばかり集めて、この計画の問題点と、 課題を洗い出しておいて欲しいでござる。 それから修道院への協力要請を。 前回も思ったでござるが、やはり従軍の医療者を どうにかすべきでござるね。 医療兵、という科の新設も検討するでござるよ。 そうすれば、新しく開拓をした村を結ぶ巡回路を 設定するだけで、疫病を早期発見したり傷病者の元へ 訪れる事が出来る仕組みも作れるはずでござる」 335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/09/19(土) 00 12 11.63 ID GDf918.P 軍人子弟「加えて、街道整備でござるね」 鉄国少尉「街道、ですか?」 軍人子弟「街道の有無で、行軍スピードに 倍の差がつくことも珍しくはないでござる。 特に我が国および、三ヶ国は歩兵が多いでござるからね。 物の流れも、人の流れも街道に左右されるでござろう? この際、街道を新設したり、古い街道の拡張をすべきでござろう」 鉄国少尉「どこにそんな金が?」 軍人子弟「これについては、 氷の国と冬の国に無心しにいくでござるよ」 鉄国少尉「はぁ……?」 軍人子弟「鉄の国だけではなく、まずは大街道の整備を 三ヶ国横断でやるでござる。そうすれば、交易も便利になるし 人同士の交流も自然に起きるでござろう? 鉄の国の財布も楽でござる」 鉄国少尉「それはそうかも知れませんが」 軍人子弟「さらに前後して、鉄工所を作るべきでござるか」 鉄国少尉「鉄工所……?」 軍人子弟「大規模な鉄工房でござるよ。職人を育てるにも 働きながら育てられた方が良いでござろう? 国営の機構を作って、武具の補充も目指すべきでござろうね」 鉄国少尉「お気づきでしょうが」 軍人子弟「なんでござる?」 きょとん 鉄国少尉「莫大に仕事が増えましたね」 軍人子弟「ひぃぃ、騙されたでござるぅ!?」 ページトップへ <前6-1へ|次6-3へ>
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ただいま新wikiに移行作業中…ttp //wikiwiki.jp/bokumaka/ - 2014-04-05 13 13 32 南の砦 取得金額0で奪還 - 2014-01-26 00 45 16 フォルスラコス - 2014-01-07 10 18 01 樹海、戦闘数60、牢屋3、宝箱2、魔王経験値139163、ユニット経験値約88万 - 2013-01-29 15 37 18 東の砦1h10mで奪還 - 2013-01-21 15 21 53 大海峡の竜洞窟の経験値、魔王188569、ユニット2036040、奪還時間2h37m。罠のテレポート無し。罠は少ないし発動率も低いのでバリドのように変動することはほとんど無いと思う - 2012-12-01 17 19 04 ちなみに、羅針盤ありの進軍低下で8h40m - 2012-12-02 16 03 36 ダックケープ魔神盤×2の進軍低下で3h49m道中宝箱無しユニット解放7。こんなに遅くなるとは・・・ - 2012-11-12 19 17 13 ちなみにユニット総経験値は、331904 - 2012-11-12 19 23 07 密林の小島 羅針盤あり最速36分 平均40分くらい - 2012-11-12 12 22 29 オステイン羅針盤なしで 1h32m - 2012-10-06 23 54 12 オステオンでした。 - 2012-10-06 23 54 43 魔王の城 白紙で3時間前後 - 2012-10-04 17 42 53 とりあえず南東の砦追加&ダンジョン番号を追加。コメントの修正案のまとめは誰か頼む - 2012-09-26 15 11 04 これ全部書き変えたほうがよくない?全部羅針盤前提で書いた方がいいと思う - 2012-09-01 16 10 11 まぁ割り算し直すだけだが、一応両方表記でフォーマットだけ変えたらいいと思う - 2012-09-02 18 43 17 そりゃ古参の意見だろー始めた頃の羅針盤使ってなかった事思い出せ!他の意見があるように両方表記だろ。 - 2012-09-02 21 01 29 そうね、羅針盤前提って・・・自己中すぎ - 2012-09-04 17 28 13 ↓でも書いたけど、魔界も最速奪還時間欲しい。辞典コンプ作業の目安になる。 - 2012-09-05 09 12 26 で、どうする?魔界は羅針盤導入前のデータだから羅針盤データは埋めていくしかないけど全部入れ替えると奪還時間は消える。ので、直すなら境界だけ、でいいかな? - 2012-10-01 23 33 42 魔界も羅針盤最速時間欲しいね。 - 2012-08-14 18 21 07 逆に境界やEXTRAで「一時間あたりの各取得値」なんて羅針盤抜きの数値だからまず使わないしな - 2012-08-31 03 33 34 バリド、白紙委任で3時間奪還、戦闘回数132、ユニット総経験値891,645、魔王経験値87,257、獲得文15,039、でした。楽器の使用なし。 - 2012-08-08 12 46 19 穴の経験値楽器入ってね? - 2012-08-02 19 15 00 ミス - 2012-08-02 19 16 08 超硬王、戦闘回数68、魔王経験値100,165、獲得文23,857、錬金術師の鍵2個、宝箱9個。 - 2012-07-19 22 35 09 羅針盤なしで3時間57分で奪還でした。 - 2012-07-19 22 38 21 この項目しばしば参照したい情報なので、サイドメニューに表示希望。 - 2012-07-17 16 35 20 超硬王,ユニット総経験値128760。 - 2012-06-29 12 04 37 岬、27ユニット出撃で、1ユニットあたり7722、全部で208494相当の経験値取得。 - 2012-06-18 19 42 09 岬、精霊×1で牢屋1+宝箱4、145mでした。同じく精霊×1で牢屋2宝箱4、155mでした。 - 2012-06-18 19 40 14 南西の砦 白紙使用、牢屋4、宝箱10で2h01mでした - 2012-06-05 17 55 09 金額があるなら、牢屋数も目安で欲しいですね。 - 2012-06-02 18 10 06 (追記)目的は司令部の空き不足防止と少なめ多めの判断です - 2012-06-02 18 13 32 影と氷の洞窟にて、4h00mで事故報告がある手前上そのままにするのはどうかと思ったので、ページ上部に事故注意を促す旨の表記を追加しました。 - 2012-05-29 10 02 34 密林の小島白紙牢屋11宝箱2で41mでした - 2012-05-26 20 20 03 征服者の塔奪還に9時間58分かかりました - 2012-05-26 11 19 14 水上都市ロークワット、8h10mで5320文手に入れました。 - 2012-05-21 22 31 01 リリーの渓谷、戦闘回数85前後+最終層牢屋で1時間25分ほど - 2012-05-17 23 21 56 奪還で文が手に入るのですか‼ 羅針盤が効率いい理由の一つとしてこんな事が… てっきり宝箱の文のみなのかと思っていました‼ - 2012-05-15 08 21 27 宝箱のみの数字です。ご了承ください。宝箱が一つも出なければ、もちろん取得金額は0文となります。 - 2012-05-17 23 20 36 なるほど。 つまりは一時間あたりって言うのは意味不明な数字なのですな… - 2012-05-28 18 35 07 宝箱からの取得文はリリー以外は微々たるものなので、私は文に関しては当てにしない方がいいと思います。寧ろ宝箱の期待値の方が有益かと。 - 2012-05-29 09 40 14 あと最速奪還時間も魔王属性に依存するんでしたっけ? - 2012-05-13 08 06 41 火山 最速2h30〜3h30。で、最速ってだいたい2/5ぐらいになるのでは? - 2012-05-13 08 04 54 考え方は逆だけどそんな感じだね。最速時間=戦闘数+イベント数だからすぐに予想できる - 2012-05-13 09 45 10 征服者の塔 白紙羅針盤鍵燭台なしで最速2:57 - 2012-05-12 21 13 50 魔山ヴィーダー、戦闘回数80回前後+宝箱、牢屋で約1時間30分ほど - 2012-05-11 23 55 33 失礼。最速でしたね。直しておきます。 - 2012-05-11 23 58 51 竜の洞窟 3772文でました - 2012-05-11 18 28 46 ニムシー、戦闘回数105回前後+牢屋、宝箱で二時間ほど。 - 2012-05-09 23 49 41 人間界への門って奪還時間3分じゃないの? - 2012-07-02 12 18 41
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<前13-6へ|次13-8へ> 魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」13-7 670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 25 28.53 ID KvXPKcsP 魔王「でも。……それでも、次に行きたいのだ」 光の精霊「え……? 必要だって」 魔王「必要だったのだ。しかし、今や進むべき時が来た。 時を止めていたこの世界に、進むべき時が来た」 光の精霊「あ、え……。その……」 魔王「今、もう一度この言葉を言おう。 “それは出会いの一つの形だったのだ”と。 そして世界には “いつか不必要になるために必要なモノ”があるのだ、と。 それはあるいは子供の外套のように、だ。 それがなければ私たちは成長することが出来ない。 冬の雪にやられて死んでしまうひ弱な存在に 過ぎなかった私たちは、その外套に守られて過ごした。 でも、やがていつの日か、この今日にでも。 その外套を脱ぎ捨てなければならない日は来る」 光の精霊「……ダメですか」 魔王「ダメではない。無駄でもない。 ありがたくないわけがない。あなたは、わたし達の救い主だ。 でも、時が過ぎた。過ぎなければならないのだ」 光の精霊「あ……う……」 魔王「わたしは魔法使いとは違う。 あなたが間違っていたとは思わない。 あなたの罪だと断罪するつもりはない。 大災厄から私たちの祖先を救ってくれたあなたには 億千万の感謝の言葉を費やしても足りると云うことがない。 ……でもね」 ぎゅっ 光の精霊「あっ」 魔王「終わりが来たんだ」 671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 34 31.51 ID KvXPKcsP 光の精霊「うっ……。うっ……」 勇者「悪いな。そのぅ……なんのことだか判らないけれど 思い出してやることが出来なくてさ」 魔王(それはおそらく……) 光の精霊「いえ、良いんです……」 魔王(最初の勇者の記憶。 炎の娘と恋に落ちた…… 大地の精霊と人間の娘の間に生まれた少年。 黒髪をもち、不死鳥にまたがった ――自由の魂を持つ少年の記憶) 光の精霊「やっぱり。ダメでした……。 竜王の時も死導の時も。憎魔の時さえも。 結局は思い出してはくれなかった。 それでも……良いです。 彼を裏切ったわたしには、 あなたに何かを要求する権利なんて 最初から何一つ有りはしないのだから……」 勇者「そうかなー」 魔王「そんなことはない」 光の精霊「え?」 勇者「裏切ってなんかいないだろう」 魔王「まったくだ」 光の精霊「え? え?」 勇者「まぁ。光の精霊は少しとろいからなぁ」 魔王「そんな感じだ。それにしたって、長すぎる誤解だ」 675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 40 24.23 ID KvXPKcsP 光の精霊「だって、そんな……。 わたしは彼に誘われていたのに結局は彼を選べなかった。 ……彼をあんなにも迫害をした精霊五家を守るために、 この身を犠牲にしてまで御子の勤めに準じた……。 彼の持つ自由の風にあんなにも惹かれていたのに、 あの不死鳥の背にまたがって世界の果てを目指すことを 夢見ていたのに、それなのに、やっぱりわたしは 彼の手を取ることが出来なかったんです。 彼の手を振り払って、わたしは光の精霊になった。 彼の誘いを裏切ったから……。 わたしは世界を選んだから。 そんなわたしが出来る事なんて、 世界を守り続けることしかないのに。 ……それだけがわたしの存在理由なのに」 魔王「それで、そのぅ……“彼”の転生を待ち続けているのか。 乙女心としては判らないでもない。 というか、共感も出来るが。 それは、やはり相当に誤解だと思うぞ?」 勇者「そうだそうだ。精霊がそこまでメロメロってことは その彼は相当にカッコイーやつだったんだろうが、 そう言う点はあんまり重要じゃないんだぞ」 魔王(何を寝ぼけているのだ、勇者。 “彼”の容姿なんて、勇者にそっくりに 決まっているではないかっ。気がつけ、阿呆) 光の精霊「……うう」 勇者「ただ単に、手分けしただけだろじゃねーか」 魔王「最初の勇者が、世界を救うのに躊躇ったとでも?」 勇者「それともそいつは世界の危機に力を尽くさないほど 根性曲がってたのかよ。自分を虐めたやつらだから 死んじまえってほど了見狭かったのか?」 魔王「他人のために手を差し出すことを躊躇うような男に 精霊殿が恋をしていたとは考えがたいな。 もしそのような男だったら、そもそもこんなにも 苦しまなかったのではないか?」 光の精霊「え……?」 勇者「そいつはきっと思ってるぜ。 “ああ、俺の好きになった女は格好良いやつだ”って」 魔王「格好良いと云われて純粋に喜ばしいかと云えば 乙女としてはなんとも微妙だが、 それでも為すべきを為さないような存在であるよりも 何倍も何倍も良いだろう」 676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 43 01.30 ID KvXPKcsP 光の精霊「あ。あ……」 勇者「そいつだって、事が終わって二人っきりになったら “あのときはすげぇ頑張ってたな。惚れ直した” って云おうと思ってたんだよ。 そのぅ……まだその機会が来てないだけでさ」 魔王「きっと“彼”だとて、その不死鳥の背と 両手で、少なくはない人々を救っていたはずだ。 自分の恋した少女が命をかけて世界のために 戦っている時に、奮い立たないわけがない」 勇者「そーだそーだ! 魔王の云うとおりだぜ!」 魔王「な? 勇者。そうだろう?」 勇者「ったりまえだっての。 世界を救いたいから勇者なんだぜ? 勇者だから世界を救うわけでもないし、 世界を救うから勇者でもない。 救いたいと強く希ったら勇者なんだ。 あんたの彼氏は、勇者だったさ」 魔王「……だ、そうだ。 少なくとも“彼の魂”はそう言っているぞ?」 光の精霊「……あ。うくっ……」 勇者「?」 魔王「それから、“あなたの魂”はこう言うだろう。 “もう、罪悪感は捨て去る”と。 勇者と再び出会うために この世に闇と戦乱を振りまくのは、止めると。 裏切ったという自責の念に堪えかねて、 勇者の魂を求めて赤子のように涙を流すのは止めると。 ……わたしだから云えるんだ。 勇者と初めて手を取り合ったわたしだから。 あなたの苦しみは魔王の魂を歪めてしまったけれど その歪みでさえ乗り切ることが出来るって」 677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 44 10.03 ID KvXPKcsP 勇者「へ?」 魔王「約束する。涙を拭って欲しい。 わたしは幸せなんだ。 ……あなたの娘とも云える魔王として 初めて幸せになったのがわたしだ」 光の精霊「……はい」 勇者「良く判らないけれどさ。 俺と魔王だって出会って色々あったけれど、 喧嘩は止めて旅を出来たんだ。 最初から恋人同士だった精霊とその彼だったら 裏切るとか裏切らないとかさ、 そんなの無かったんだと思うぜ」 魔王(わたしと勇者だから、説得できる――か。 理屈も論理展開も根拠も、何もかも判っていないくせに。 勇者は正解だけは判るんだな) 光の精霊「……はい」 勇者「うわぁ。良かったよ、判ってくれたよ」 魔王「色々思う所はあるぞ。勇者は鈍すぎだ。 それでは四方の相手が報われないこと甚だしい」 光の精霊「願いを……」 勇者「ん?」 光の精霊「願いはありますか? 勇者。そして魔王。 永久に続くこの循環からの開放。 それはわたしにとっては未だ喜びよりも 不安と寂しさのもとですが、 それでもカリクティスの娘として、あなたたちを祝福したい。 ……かつては結ばれなかった私たちの未来として。 希望と羨望を込めて。自分自身の業が無意味でなかったと せめてものよすがとして」 勇者「あー。……そか。んっと」 魔王「勇者は、もう決めてるんだろう?」 勇者「うん。いいのかな」 魔王「そうしなければ、おそらく終わらない。 それに、もう世界は変わったんだ。 私たちがどうしようと、この世界は沢山の勇者と魔王がいる」 光の精霊「沢山の?」 678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 46 17.91 ID KvXPKcsP 勇者「もともと精霊の願いから生まれたモノだったんだろう?」 魔王「世界にいる人間も魔族も、全ては精霊の子だからな。 その中から無数の勇者や魔王が現れてもおかしくはない。 いや、本来はそうであるべきだったんだ。 ……望めば誰もが勇者にも魔王にもなれる。 それは無敵の戦闘能力や無限の魔力はもっていないが でも、そんなことは重要じゃない。 大事なのは、世界を変える力を 誰だって持っているって云うことだ。 もし本当に“絶対やり遂げる”と決心さえすれば 人間も魔族も、無限の明日を持っているはずだ」 光の精霊「はい」 勇者「精霊がさ。名家の生まれだから、 炎の娘だったから、巫女だったから……。 そんな理由で世界を救う生け贄になったんじゃないのと一緒だ。 きっとそのときだって“絶対に救う”って決心したやつが 他にいれば、そいつであったとしてもどうにかなったんだ」 魔王「わたしたちの願いは叶っている」 勇者「うん。見たい景色は自分たちで見た。 欲しかった世界は、直ぐそこまで来ている」 魔王「世界は私たちがいなくても、 “絶対この世界を救う”と思う勇者や魔王がいるし そんな勇者は今後も生まれてくるだろう。 だれもが勇者になれる自由な世界になったんだ」 勇者「きっと、新しい作物を発見したり、 新しい鉄の作り方を考えたり、 開拓村で一杯開墾したりする勇者が生まれるんだぜ?」にやにや 魔王「それに、麦や塩を売り買いしてお金持ちになる魔王や、 星の動きを記録して遠い距離の旅を 考えつく魔王も生まれる」 にこり 勇者「そりゃやっぱり“絶対世界を滅ぼしてやる”っていう そういう勇者も生まれるかも知れないけれどさ」 魔王「確率論的に、それは正義の魔王によって阻まれるだろう。 そういう世界になればよいと願っている限り 世界はそうなるはずだ」 679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 48 38.44 ID KvXPKcsP 勇者「学者とか云って、魔王の云ってる言葉だって 楽天的な希望論じゃないか。 人のことを馬鹿みたいに云ってるくせに」 魔王「経済というのは人々の希望と予測で動いているのだ。 大多数の人々が“景気は良くなる”と信じることで 実際に景気が良くなるように、多くの人が平和を 強く望めば平和な世界がやってくる」 光の精霊「お二人は強いのですね……」 魔王「そうじゃない。もし仮にそうだとすれば ……精霊と彼も強かった、ということだと思う」 光の精霊「はい」 勇者「俺たちの願いは叶ってるんだ」 魔王「うん」 勇者「だから、俺たちの願いは……。 精霊の救済だ。 光の精霊は、いつでも困ったような、 ちょっぴり泣きそうな顔をしていた。 今まで一杯助けてもらった。ありがと」 魔王「うん。だから、救われて欲しい。もう、泣かないで」 光の精霊「え……」 勇者「ほら」 魔王「うん」 光の精霊「え? え?」 勇者「見えるよ。あんなに大きな」 魔王「不死鳥がやってきている」 681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 01 56 56.86 ID KvXPKcsP ――おおぞらをとぶ 開門都市庁舎 火竜公女「……黒騎士殿はまだみつからぬのかや?」 東の砦長「ああ、どうやら戦場に墜落したらしいんだが」 青年商人「魔王殿も行方不明です」 冬寂王「……それに執事と女騎士も連絡が取れぬ」 軍人子弟「師匠……」 鉄国少尉「何かあったのでしょうか」 火竜公女「おそらくは。しかし何が……」 青年商人「敵がいたのでしょうね」 冬寂王「敵、とは?」 青年商人「論理的に考えれば、勇者一行の力を持って 初めて倒せるような、強大な敵が居たのでしょう。 その敵と戦うために、勇者達は姿を消したのかと」 鉄腕王「それは魔王じゃないのか?」 火竜公女「魔王殿は弱いからなぁ」 東の砦長「勇者と魔王は戦わねぇよ、絶対にな」 青年商人「ええ、それはそうでしょう」 冬寂王「良く判らぬな」 軍人子弟「すこしだけわかる様な気がするでござる」 東の砦長「……ほう」 青年商人「どういう事です?」 軍人子弟「お二人とお仲間は、拙者達ではどうにもならぬものと 戦いに赴いたでござるよ。目に見えぬ、手では触れぬ敵と。 それは、おそらく……。曖昧模糊としているのに頑強で 与しやすいのに絶対的で、誰の前にでも現れるのに 誰も勝つことが出来ないようなモノ」 鉄国少尉「なんです、それは?」 683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 00 45.44 ID KvXPKcsP 軍人子弟「誰かの胸の痛み。後悔、とか」 鉄国少尉「?」 火竜公女「後悔……ですかや?」 青年商人「……」 冬寂王「我らと同じではないか。 我らは未来の後悔をなくすためにいまを戦わねばならない」 火竜公女「まことに」 青年商人「……目の前の問題をかたずけましょう。 まずは、講和をしなければなりません。 講和条約の作成が一つの山場でしょう。 遠征軍は魔界に対して一方的な侵略を仕掛けてきた。 これは紛れもない事実です。 それ相応の賠償を要求せねば魔界側も納得しない。 しかし、追い詰めすぎては講話の前提が崩れる」 冬寂王「そうだな」 軍人子弟「双方の顔を立てるとなると至難でござる」 青年商人「実は魔界には一つ、族長の決まっていない 難民同然の氏族がありましてね。領地も支配者も浮いている」 火竜公女「っ!? 蒼魔族の? あれを使うのかやっ!?」 青年商人「あそこの開発や発展を、人間界にやらせましょう。 もちろん人材や資金は全てあちら持ちです。 戦争の結果ですから、復興責任は向こうにあります。 しかし、復興責任とは云っても、魔界との貿易で人間界も潤う。 向こうにとっても損な話ではない。 後は謝罪と、賠償金を組み合わせて、 落としどころを模索すればかまわないでしょう。 場合によっては極光島が話の俎上に上がるかも知れませんが」 冬寂王「それは予想している」 ガタンッ! 庁舎職員「み、皆様っ! 窓をっ!!」 684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 02 18.30 ID KvXPKcsP 鉄腕王「はン? 窓?」 軍人子弟「何が起きたのでござる?」 ぱたんっ 火竜公女「あれはっ」 東の砦長「あれは、なんだ?」 冬寂王「なんと美しい。……あれは魔界の鳥なのか?」 きらきらきら、きらきらきら…… 火竜公女「いいえ、あのようなモノは魔界でも見ませぬ」 東の砦長「どれだけ大きいんだ。小屋くらいあるのか」 軍人子弟「いいや、あれは随分高くを舞っているでござる。 小さく見積もっても、この庁舎ほどあるかと……」 鉄国少尉「金と虹色に輝いて。なんて綺麗な鳥なんだろう」 火竜公女「……光の塔が消える」 東の砦長「ああ……」 青年商人「あの塔も、鳥も。あるいは勇者の行方と関係が」 冬寂王「あるのかもしれぬ」 軍人子弟「だとすれば、それはきっと師匠達が 戦って勝ち得たものでござるよ」 火竜公女「そうなのかや?」 軍人子弟「あんなに雄大で美しいものが、 悪い結果の産物であるはずがござらん」 火竜公女「皆も見ているのであるかや……」 東の砦長「みんなも?」 冬寂王「ああ。こんな素晴らしいものは、 全ての国の人々も見れればよいのに……」 686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 10 52.33 ID KvXPKcsP ――おおぞらをとぶ 開門都市城門 光の少年兵「これ、ですか?」 魔族娘「そうそう。煮立たせて」 人間作業員「おーい! 鍋が出来たぞぅ」 巨人作業員「おお……」 義勇軍兵「ほれ。人間の兵隊さんも食えよ」 光の槍兵「でも……」 義勇軍兵「遠慮すんなよ。どっちも多くの犠牲は 出なかったんだ。この防壁のお陰でな」 ぽろろん……♪ ぽろろん……♪ 土木子弟「お帰り」 奏楽子弟「た、ただいまっ」 土木子弟「なんか、こう! き、緊張するな」 奏楽子弟「うん……。あははっ」 光の少年兵「え? ちがいますか? こうですか」 魔族娘「ちがくて、んと。赤い実を入れるの」 人間作業員「そりゃ辛すぎだろう?」 巨人作業員「……辛いと、美味しい」 光の少年兵「で、出来ましたっ」 土木子弟「へへん。聞こえてたぞ、歌」 奏楽子弟「うんっ。聞こえてたか。あははっ」 土木子弟「なんか上手くなったな。 いや、上手くなった訳じゃないかもしれないけれど 聞いてて無性に泣けてきた……」 奏楽子弟「そか」 土木子弟「苦労したか? 世界は見れたか?」 奏楽子弟「うん。見たよ。聞いたよ!! それに感じた。 すごいよ。広くて、その広い世界に、沢山の氏族が住んでるよ。 人間も、わたし達も。変わらない。 嬉しいと笑うし、悲しいと泣く。大事なものがあって 避けたい不幸があって、理不尽で、必死に生きている。 それでも……。 世界は――綺麗だったよ」 687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 12 46.75 ID KvXPKcsP 光の少年兵「ど、どうぞ……」 人間作業員「おー。それでいーんだ」 光の少年兵「はい……」 おずおず 巨人作業員「偉そうだ……」 竜族兵士「温かい……。戦は、終わるな」 奏楽子弟「わたしも、橋を通ったよ。 人間の遠征軍に紛れて帰ってきたんだ。 人間の世界には飢餓がある。 彼らは、ほんのちょっぴりの食料をもらうために こんな世界の果てまでやってきたんだ」 土木子弟「聞いた。……なんだか切ないな」 奏楽子弟「帰ってきて驚いたよ。橋も、この防壁も!」 土木子弟「ぼろぼろになっちゃったけれどな」 奏楽子弟「でも、立派だったよ。 この防壁がなければ魔界の民は沢山殺されてたし、 人間も沢山死んでいたはずだもの。 この防壁が、最悪の戦を防いでくれたよ。 こんなに穴だらけになっても、守ってくれた」 土木子弟「面目ない」 奏楽子弟「格好良かったよ!」 土木子弟「あ、うん……。その、ありがとな」 そぉっ 奏楽子弟「あ」 土木子弟「へ?」 奏楽子弟「鳥……だ」 光の少年兵「え?」 きょろきょろ 魔族娘「綺麗……」 竜族兵士「あれは、不死鳥!」 土木子弟「すごいな……!」 奏楽子弟「うん。世界は――すごいところだよ。 遠くまで行って、不思議なものも。 綺麗なものも。恐ろしいものも。沢山、見てきた。 見て来ちゃったよ……」 土木子弟「――お帰り。長い旅から」 奏楽子弟「ただいま。やっぱりここが、落ち着くや。 土木子弟は、変わらないね。……ありがとう。 待っていてくれて、ありがとう」 ぎゅっぅ 688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 15 15.81 ID KvXPKcsP ――おおぞらをとぶ 開門都市近郊 王弟元帥「了解した」 参謀軍師「では引き続いて陣備えの報告を申し上げます。 中軍二万八千は5里後退して設営中。 食料は現在のところ南部連合から供給される小麦を中心に 一端の安定状態を保っております。 周辺からの狩りにて肉類を補充したいとの要望も出ておりますが」 聖王国将官「ですな」 王弟元帥「異境の地だ。何があるか判らん。 現地の魔族からの買い取りを優先させろ」 参謀軍師「魔族、ですか?」 聖王国将官「出来るのですか? こんな地で」 王弟元帥「開門都市に使者を出して詳しい担当を派遣してもらえ。 狩りをするにしても、周辺の森はどこの氏族の領地かも判らん。 この時期不用なトラブルは避けたい」 生き残り傭兵「ああー。いいす、いいす。 機怪族の狩人やら商人を派遣しますから」 貴族子弟「そうですね」 メイド姉「そうしましょう」 にこっ 参謀軍師「閣下」 王弟元帥「なんだ?」 参謀軍師「なんでこのようなごろつきどもが、 我が遠征軍の最高会議に出席しているのですか?」 器用な少年「ごろつきだってさ! おれごろつきだって!!」 貴族子弟「ホームレス少年から格上げですね!」 メイド姉「出世ですよ、これは」にこにこ 689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 17 36.39 ID KvXPKcsP 参謀軍師「ええい、ちゃかすな!」 王弟元帥「堪えよ」 参謀軍師「っく!」 聖王国将官「しかし、魔界に詳しいのは現実ですし。 得体の知れないコネも持っていますし。 ……こうして何かと世話はしてくれているわけですし。 わたしだってこんなのと同席は腹が立ちますが」 生き残り傭兵「俺たちは何でもしないと生き残れないからな」 器用な少年「生き汚いと呼んでくれよ、おっさん!」 貴族子弟「それは褒め言葉じゃないんですよ? 少年」 器用な少年「いたたたっ! 耳っ! ちぎれるっ!」 貴族子弟「事は全てエレガントに。です」 メイド姉「ふふふっ」 参謀軍師「このような者たちの存在は軍の規律に影響を 与えずにはおきません。悪影響ですっ! そもそも講和も成っては居ないこの状況です。 せめて軍気からは放逐してください。閣下!」 メイド姉「でも、大主教様は行方不明なのでしょう? であれば、聖骸をもってきた精霊の使いの娘は しばらく王弟閣下のもとにいたほうが、 都合が良くはありませんか?」 参謀軍師「それは……っ」 メイド姉「それに、軍としては悪影響でも構いません。 だって遠征軍自体はここでお終いにして頂きたいんですから。 “巡礼者の群”に取って悪影響でないのなら わたし達にとっては好都合。むしろ渡りに船です」 生き残り傭兵「姐さん、ぱねぇな。ほんと」 聖王国将官(たしかに、光の子の中でも 日に日にこの娘に感化されるものが増えているが……) 貴族子弟「見かけより遙かにタフですよね」 メイド姉「元々メイドですからね。 朝から晩まで働くのは得意なんです。 料理は妹に譲りますが掃除や洗濯、 けが人の世話は得意なんですよ。書類仕事もね」 691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 18 05.80 ID KvXPKcsP 王弟元帥「時には耐える戦もあるさ」 参謀軍師「閣下……」 王弟元帥「聖王国も、中央の国家群も今回の遠征では 多くを失った。資金も、資材も、時も、人材もだ。 勝てない以上、堪え忍ぶしか無かろう」 生き残り傭兵「勝手な言いぐさを。 南部の国々や魔族が何も失わなかったとでも思っているのか。 上から目線で気にくわないぜ」 器用な少年「ったくだっ!」 貴族子弟「まぁまぁ」 メイド姉「ええ。王弟閣下は判ってくださいますよ」 王弟元帥「お前達も、いつ我が利用するかも知れぬと 用心に用心を重ねておくことだな」 メイド姉「利用して頂けるのを待っているんです。 こちらは利用させて頂いているんですから、心苦しいですよ。 いつでもご利用くださいね」 にこにこ ばさっ! 聖王国騎士「閣下! 空に、巨大な鳥がッ!」 王弟元帥「鳥だと?」 参謀軍師「何が起きたのです」 ざわざわ……ざわざわ…… 聖王国将官「あれは……」 692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 19 25.59 ID KvXPKcsP 斥候兵「鳥だって?」 光の銃兵「ああ、鳥だ。見ろ! あんなにキラキラして」 光の槍兵「綺麗だ……」 カノーネ部隊長「あれは精霊様の使いなのか……」 カノーネ兵「うっわぁ、こんな物が見えるだなんて」 器用な少年「すっげぇなぁ!! おい!」 貴族子弟「これはなんと麗しい……」 メイド姉「……さま」 王弟元帥「これが魔界の鳥なのか」 参謀軍師「このようなことは初めてですな」 メイド姉「当主、さま? ……勇者、さま?」 ぽろっ 王弟元帥「ん?」 参謀軍師「どうしたのですか?」 器用な少年「お、おい! 姉ちゃん! なんでだよっ。 泣き出すなんて、腹でも痛くしたかっ? 泣かないでくれよ」 貴族子弟「メイド姉……」 メイド姉「いえ、違います。そうじゃなくて」 ぽろぽろ 王弟元帥「……学士よ」 メイド姉「なんだか、胸がいっぱいで。 なんででしょうか。急に沢山のことを思い出してしまって」 貴族子弟「……」 メイド姉「懐かしくて切なくて、嬉しいような悲しいような。 随分遠くへ来てしまったのに、ふるさとに帰ってきたような。 会いたい人が沢山いて、行きたいところが沢山あるのに……。 ひとりぼっちなのが誇らしいような……。 先生。……先生は、お元気ですか? 当主様、勇者様……。妹……。わたしは、ここにいますよ?」 695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 29 19.30 ID KvXPKcsP ――おおぞらをとぶ 魔界の荒野 副官「そうか! 遠征軍が休戦をっ!」 獣人武将「おお!」 獣人兵「か、勝ったのか!? 俺たちはっ」 遠征軍捕虜「……」 遠征軍士官「肩を落とすな。仕方あるまい」 副官「はい。戦争は終わるんです」 遠征軍捕虜「終わる、のか」 遠征軍士官「俺たちは裏切り者だ」 獣人武将「裏切り? 人間の考えることは小難しくて判らないな」 獣人兵「そうだぞ。力を合わせなければ、魔物に殺されていた。 助け合ったら、戦争が終わっていただけだ」 副官「その通りです」 獣人武将「俺たちの族長だって、そのくらい許してくれるさ」 獣人兵「銀虎公……。族長の魂に栄光有れ!!」 遠征軍捕虜「やはり、無謀な戦だったんだ」 遠征軍士官「そうだな。こんなところまで来て。 俺たちは何をしてたんだろう。何を求めていたんだろう」 副官「斥候の報告はっ?」 斥候「はっ! 西方4里に大型の魔物の痕跡はありません!」 獣人武将「移動しますか、司令官殿」 獣人兵「おう!」 696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 32 35.85 ID KvXPKcsP 遠征軍捕虜「俺たちは、どうすればいい?」 遠征軍士官「……処刑か? せめて捕虜達は」 副官「馬鹿を云わないでください。これ以上血を流しては きっと……わたしの大将だって怒りますよ。 戦争が終わるのならば、生きて帰る努力をしてください」 遠征軍捕虜「生きて……帰る?」 遠征軍士官「帰れるのか、俺たちは……?」 副官「わたしには保証できませんが、 とりあえず開門都市に向かいましょう。 停戦と云うことは、おそらく何らかの交渉に入ったはずです」 獣人武将「まずは生き残ること。武勲はその次だ。 武勲ばかり焦るのは真の武人とは云えぬ。 大将だってそう言っていた」 獣人兵「命を掛けるのは、武人の誇りと主君を 守るためだけでよい……なんてなぁ! ああ、そうさ。俺たちの大将はそうやって死んじまったが そりゃぁ、みごとな最期だったんだぜ?」 遠征軍捕虜「……」 遠征軍士官「すまん、感謝する」 きらきらきらきら…… 副官「え」 獣人武将「あ。あれはっ」 遠征軍捕虜「鳥?」 遠征軍士官「なんて神々しい……」 副官「……」 獣人武将「大将」 遠征軍士官「帰りたいな……」 遠征軍捕虜「……帰って、これのことを話したい」 遠征軍士官「ああ……。妻に、子に。 この美しい鳥について話したいよ……」 697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 35 46.25 ID KvXPKcsP ――おおぞらをとぶ 大空洞 こぉぉん……こぉぉん…… 鬼呼の旅人「もう一息で峠を越えるぞ」 人間の商人「ああ、任せておけ!」 こぉぉん……こぉぉん…… 鬼呼の旅人「しかし、売れるのかね、楽器なんて」 人間の商人「これは上物だ。聖都の職人が作った三弦琴だぞ? もちろん売れるさ。なんとか売りたいんだ」 鬼呼の旅人「だって戦争をしているって云うじゃないか」 こぉぉん……こぉぉん…… 人間の商人「いつまでも続く戦争なんて有るものか。 戦争をやってたからこそ、音楽の一つも恋しくなる。 乾けば水が欲しくなるようにさ。 だからこういうのは切らしちゃダメなんだ。 文化が無くっちゃ平和になんかなりゃしない。 そいつがおいらの商人としての……」 鬼呼の旅人「どうした?」 ばぁっさっ! ばぁっさっ! ばぁっさっ! 人間の商人「っ!?」 鬼呼の旅人「な、なななっ!! 人間の商人「黄金の羽ね……っ!」 鬼呼の旅人「なんて立派な鳥なんだっ!」 702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 47 21.49 ID KvXPKcsP ――おおぞらをとぶ 冬の国、冬越し村 小さな村人「ほーぅい! ほぅい!」 中年の村人「寒いねぇ」 鋳掛け職人「まったくだぁよ」 小さな村人「今年の冬は、それでもすこぅし楽かもなや」 中年の村人「そうかもなぁ。年越したらわかんねけんども。 馬鈴薯一杯とれたから、うちは本当に良かった」 鋳掛け職人「冬籠もりの準備は終わったけぇ?」 小さな村人「ああ、うちも今年はよくがんばっただぁよ」 中年の村人「ベーコンは美味しくできただよぉ。 カブも沢山あるだ。これで冬の間に、豚っ子が子供を産んで、 春にはまた森に放してやれるだぁよ」 鋳掛け職人「人が増えたのか、農具の修理の仕事が 沢山たまっているだ。冬の間に幾つか新しいのを作って 春になったら売ってみようかと思うんだよ」 小さな村人「そりゃいいねぇ! 本当に良いことだ!」 メイド妹「こんにちはーっ!」 ぶんぶんっ 商人子弟「こんにちは、精が出ますね」 従僕「こんにちはですっ」 ぱたぱた 中年の村人「ああ、これはお屋敷のお嬢さんでないかい」 鋳掛け職人「それに……?」 商人子弟「ああ、わたしはお城勤めの役人なんですよ」 従僕「はいです!」 中年の村人「あんれまぁ! ああ、そうだそうだ! お前さんは、あの屋敷で、しばらく住んでらっしゃった 坊っちゃんでないかい?」 鋳掛け職人「そう言えば、見たことがあるような」 703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 49 55.08 ID KvXPKcsP メイド妹「そうだよぉ。今度はね、この村にも 冬の間のお仕事が作れるか、見に来たんだよ」 商人子弟 にこにこ 中年の村人「冬の間の?」 商人子弟「冬の間、開拓民の皆さんは、農作業が出来ませんよね。 その間に頼める仕事がないかと思いまして」 鋳掛け職人「俺っちは鋳掛けやなんだけど。 それは、工房での仕事みたいなものなのかい?」 小さな村人「なんだいね、その仕事というのは?」 メイド妹「うーん。なんだっけ?」 商人子弟「幾つか話はあるので、詳しくは村長さんとも 相談してから決めさせて頂くことになるかと思うのですが 羽毛いりの服の縫製や、紡績を考えているんですよ」 従僕「です♪」 中年の村人「紡績ってなんだい?」 メイド妹「織物だよ?」 商人子弟「はい」 中年の村人「ああ! それなら、家の中でも出来るだぁね。 でもそれは難しくはないんかい? 俺たちはそんなに難しいことは出来ないんだよ。 ははは。土よ豚っ子の相手ばかりしてるから」 メイド妹「女の子でも、お年寄りでも出来るようにするんだって」 商人子弟「ええ。詳しいことは温かいところでお話ししますよ」 中年の村人「おお! そういやそうだ。 村長さんのところに案内するだぁよ。 おらぁ、スモモの樽を届けるんだった」 鋳掛け職人「ああ、頼んだよぉ。おいらも鍬を届けなきゃ」 705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 02 54 53.98 ID KvXPKcsP メイド妹「ん~♪」 商人子弟「どうしました」 中年の村人「ああ、判るでよ」にこり メイド妹「良ぃ~匂い♪ パイだぁ」 商人子弟「ほう!」 従僕「はうはう!」 中年の村人「酒場で焼いているんだよ。 脂ののった鱒をパイに包んでこんがり焼いて、 輪切りにして出すんだ。美味しいよぉ」 メイド妹「輪切り? うわぁ。知らない料理だ!」 中年の村人「お嬢に習ってから、工夫したって云っていたよ。 バターのソースを掛けてあるんだよ。 ちょっと高いけれど、村の連中の一番のご馳走だぁよ」 鋳掛け職人「んだんだ」 メイド妹「食べたいなぁ! 食べたいなぁ~」 きらきら 商人子弟「はははは。判りましたよ、そんな眼で見ないでください」 従僕「ふふふっ。僕も食べるのですっ」 中年の村人「今年の冬も豊作だったから、酒場も繁盛して ――え、あ。ああっ!」 鋳掛け職人「なんだってんだいまったく……あ」 きらきらきらきらきら…… メイド妹「綺麗っ!」 商人子弟「これはっ……」 従僕「おっきな鳥ですっ! すごぉい!!」 メイド妹「すごい、すごい、すごいよぉ! ね、見てみて! お姉ちゃんあれす」 商人子弟「――」 メイド妹「……って。えへへ。お姉ちゃんは居ないんだった」 商人子弟「大丈夫。彼女もどこかで見ていますよ」 ぽむん メイド妹「うんっ。……すごいねぇ、綺麗だねぇ。 精霊様のお使いみたいだねぇ……。 なんて云う鳥なんだろう。 ああ、お姉ちゃんが無事でありますように」 709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/11/22(日) 03 05 53.85 ID KvXPKcsP ――おおぞらをとぶ 赤馬の国、交易市場 きらきらきらきら…… 交易商人「なんだ? なんて綺麗なんだっ!」 開拓民「ありゃぁ、すごい!」 遊牧の男「精霊様の御使いなのか……?」 羊飼いの女「精霊様……」 交易商人「飛んでいく。……北のほうに飛んでいくな」 開拓民「雄々しくて、美しくて……すごいものを見ちまった」 遊牧の男「……」 ヒツジ「めぇええええ……」 羊飼いの女「あ。ごめん、ごめん! 寒かったよね」 交易商人「ははははっ! いやぁ、とんでもないものを見たぞ。 あはははっ! 今日はもう商売はやめだっ! 飲みに行く。 さぁさ、皆さん寄っといで! ここにあるのは元祖冬の国の馬鈴薯だ!! なんと一袋が金貨5枚!! 小麦だったら20枚するこのご時世に金貨5枚! 儲けは無しの大特価! あんなすごいものを見たんだ。 そこの兄さんも姉さんも買っていきな。 それであたしと、酒の一杯でも飲もうじゃないか!」 開拓民「あははは、そりゃいい!」 羊飼いの女「そ、その。えっと。このおチビちゃんとじゃ、 ダメですか? この子です」 交易商人「ああ、いいよ。それじゃぁ、二袋持ってお行き」 開拓民「太っ腹だね!」 遊牧の男「俺にも一袋くれ」 交易商人「ははは、そうさ。あたしらは験を担ぐんだ。 あの大きな鳥は、きっと商売の守護精霊に違いないよ! さぁさ、よっておゆき! 冬の国の馬鈴薯だよ! 甘くて美味しい、ほっくほくの馬鈴薯だよ!! 買ってお行き! 今日は精霊に捧げる大特価だ!!」 ページトップへ <前13-6へ|次13-8へ>